中国企業とトレンガヌ州政治家に癒着疑惑…鉄鉱石採掘めぐり、米紙が報道

エマージング・マーケット 東南アジア

中国の鉄鉱石採掘会社がトレンガヌ州ブキ・ベシにおける採鉱事業を潤滑に行なうために与党連合・国民戦線(BN)所属政治家に金品を贈っていたと米紙で報じられ、同州政府が疑惑打ち消しに躍起となっている。

「ニューヨーク・タイムズ」によると、優庫資源有限公司(CAAリソーシズ)の李楊 主席が同紙に対して明らかにしたもので、同社のマレーシア権益をもつ複数のBN政治家が「ダトゥック」(Datuk)称号を買うための資金(各10万米ドル=約33.6万リンギ)を同社が負担した。李氏は「マレーシアの慣例に従って行なったまでで、ダトゥック称号保持者が味方となれば何でもしたいことができる」と語った。同紙は優庫資源がカンボジアやミャンマー、ベトナムからの非組合加入労働者を受け入れられるように働きかけ、労働力確保の問題をクリアしようとしたと指摘。また用地を500エーカー以下になるよう2区画に分け、環境影響調査を逃れようとしたとも指摘している。

報道を受けて同州政府は、優庫資源との関係を真っ向から否定。優庫資源と採鉱契約を結んだ事実もないと反論している。同州政府によると、採鉱契約を結んだのは7社で、今年は5社のみが採掘を行なっており、優庫資源は含まれていないという。

しかし同州野党は、優庫資源がマレーシア子会社のキャプチャー・ブキ・ベシ社が鉱山周辺の土地を保有するレッド・サン・リソーシズ社の株式60%を買収しているとし、明らかに鉱山事業に関与していると指摘。州政府に対して優庫資源との鉄鉱石採掘契約を凍結するよう求めている。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハイラックス』新型、まずはディーゼルの5グレードを豪州発売…約355万円から
  2. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  3. メルセデスベンツ、新型電動ミニバン『VLE』を2026年3月世界初公開へ
  4. ポルシェ『カイエン』新型、新世代のデジタルコックピットとAI音声操作を搭載
  5. 新型ホンダ『CR-V』発表に「おかえり!」「カッコいい」など反響、最注目の価格は…
  6. 「初代エンブレム エモい」ホンダ『ステップワゴン』が30周年! 特別仕様車にSNSで感動の声
  7. 15年の沈黙を経て...アウディ『RS6 セダン』、デジタルで先行復活!
  8. 【クルマら部】クルマ愛クイズ!今回は「スズキのバイク」に関する全4問!
  9. デンソー・人事情報 2026年1月1日付
  10. 日産『アリア』に改良新型、フロント刷新しGoogleやV2L機能を新採用…667万5900円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る