ナジブ・ラザク首相は21日、レギュラーガソリン「RON95」とディーゼル油の補助金を12月1日付けで撤廃し、管理フロート方式で価格を管理することになると発表した。
政府は先に、消費者が一律で享受できる現在の方式に代わる新たな燃料補助金支給制度を導入すると発表しており、唐突な燃料補助金廃止宣言に賛否両論が飛び交っている。
管理フロート方式は原油の国際価格の過去1カ月の平均価格をベースに決定するもので、現在ハイオクガソリン「RON97」の価格決定にも使われている。原油の国際価格が上下動すれば「RON95」とディーゼル油の価格も変動する。12月1日からの販売価格は11月20日から30日までの価格の平均を基に決定することになる。現在「RON95」の価格は1リットル当たり2.30リンギ、ディーゼルの価格は2.20リンギとなっている。原油価格が現在の水準を維持すれば、現行価格から0.03リンギ下がる計算となる。
これまでは1983年に導入された自動価格設定メカニズム(APM)を基に決められており、燃料の生産コストの変動に影響を受けないよう、補助金やガソリンスタンドでの販売価格の固定などで価格が調整されていた。「RON97」の価格は16日、2.55リンギとなり、原油の国際価格の下落を受けて価格も下がっている。