UMNO総会で華人批判発言相次ぐ マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア

与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)年次総会の2日目となった11月28日は、与党連合・国民戦線(BN)離れが目立つ華人に対するいらだちから来る華人批判の発言が飛び交った。

華人系野党・民主行動党(DAP)が政権を握るペナン州支部代表のモハマド・ザイド氏は、マレー人有権者がBNを支持していると強調した上で、「どんなことをしてもBNが同州政権を取り返すことはできない。なぜならば華人がBNを支持していないからだ」と指摘。「UMNO党員が常に簡単な道を望み、自分たちだけで構想を巡らし、手っ取り早く儲けることを期待している」とし、これではマレー人が永久に蔑まれ品格を落とすだけだと嘆いた。

その上で、過去のBN時代も含めてペナンの行政がこうしたことに目を背け、華人が違法賭博や売春などのビジネスで汚い金を稼ぐことを許していたことが、引いては同州で野党連合・人民同盟(PR)の地盤を強化させてしまっていると指摘。UMNOが違法ビジネスに厳しく立ち向かえば、華人も恐れてマレー人を尊重するようになるだろうとした上で、堂々と行なわれている華人の違法ビジネスにUMNO上層部が過度に恐れを抱きすぎていると批判した。

ペラ州代表もこの発言に同調し、「華人の支持を得ようと努力することは砂漠に水を注ぐことに等しいムダなこと」と決めつけ、華人コミュニティからの支持を期待することを諦めて、その代わりにマレー人の支持をさらに拡大する方向に注力すべきだと述べた。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. ダイハツ『ムーヴ』開発責任者が語る、スライドドアを採用した「3つの理由」
  2. 「本気の電動二輪が出てきた」ホンダ初のフルサイズEVバイク『WN7』発表にSNS沸く
  3. 「じゃじゃ馬っぽくていい」ホンダ『ヴェゼル RS』先行公開に早くも反響! デザインと性能に注目
  4. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  5. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  6. VW、自信を取り戻した欧州の巨人…IAAモビリティ2025
  7. 新型取締機「JMA-520/401」に対応、セルスターがコンパクトな一体型レーダー探知機を発売
  8. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  9. トヨタ、新プロジェクト予告…センチュリーやダイハツなど5ブランドが参画
  10. まずは街で最適解を出す! ダンパー減衰の基礎と“曲がる・止まる”が変わる実践チューニング~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る