サバ州の不法移民問題、調査報告書を発表…官僚とシンジケートが癒着=王立調査委

エマージング・マーケット 東南アジア

不法移民の増加問題を調査している王立調査委員会(RCI)は3日、サバ州における移民問題に関する報告書を発表した。

報告書によると、1963年から2013年8月の間に、身分証が付与された不法移民数は6万7675人となり、市民権が付与されたのは6万8703人に上った。サバ州における1970年から2000年の人口の増加率は301%となり、サラワク州の106%に比べ約3倍も増加率が高いことがわかった。

不法移民への極秘の身分証発行プロジェクト「プロジェクトIC」は、与党連合・国民戦線(BN)への投票を交換条件として不法移民へ身分証が発行されていたと取り沙汰されていたが、調査では腐敗した官僚とシンジケートなどが行っていたものであることがわかった。出生証明書は3,500リンギ、身分証は2000-5000リンギで取引されていたという。

報告書によると、サバ州はフィリピンに近く、多くのインドネシア人移民も流入している。1970年代には内戦から逃れるために多くのフィリピン人難民がサバ州に流入した。その多くがマレーシアの市民権を取得する傾向にあるという。またサバ州には就業機会が豊富であることも不法移民を引き寄せる理由となっている。

広瀬やよい

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  3. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
  4. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  5. 取り付け約10秒、カーメイトが『カローラクロス』『メルセデスベンツ』各車純正ミラー専用設計の「ワイドリアビューミラー」を発売
  6. まるでスポーツカー、アキュラの新型SUV『RSX』世界初公開へ…モントレーカーウィーク2025
  7. 日産『マイクラ』新型は約450万円から、EVに生まれ変わる6代目、9月に英国受注開始
  8. 次期トヨタ『ハリアー』は新エンジンの恩恵でフォルムが大変化…スクープ記事ベスト5 2025年上期
  9. 2人乗りの特別なトヨタ『シエンタ』登場に「日本一周したい」「こういうの欲しかったんだよ」など反響
  10. 【ダイハツ ムーヴ 新型試乗】スライドドアになったムーヴは、軽のスタンダードになれるのか?…岩貞るみこ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る