【ミシュラン X One】「フルトレーラーのバックが簡単、パンクもしない」…シングルタイヤユーザーの声

自動車 ビジネス 企業動向
ミシュラン X One 装着新車納入報告会
ミシュラン X One 装着新車納入報告会 全 14 枚 拡大写真

12月4日、ミシュランのトラック用シングルタイヤ「X One」装着車両の新車納入報告会が開催された。新車が納入されたのは群馬県で産業廃棄物処理を行う「貴」という企業。同社はシングルタイヤの装着率ではおそらく日本一ではないかという。報告会ではX Oneの経済効果などユーザーとしての生の声が貴の代表取締役社長 野本秀夫氏によって発表された。

X Oneはミシュランタイヤが国内トラック・トレーラー用に供給している幅広のシングルタイヤだ。トラックの駆動輪やトレーラーの車輪には耐久性など考えてダブルタイヤを装着するのが一般的だが、当然タイヤが増える、維持費やメンテナンスコストの問題、小回りや取り回しの悪さなどデメリットもある。シングルタイヤ化すれば、維持管理するタイヤの本数が減り、バネ下荷重の軽減、転がり抵抗の低減から燃費向上、軽量化による積載量アップなどが見込める。

にもかかわらず、日本でシングルタイヤが普及しない要因のひとつに、ドライバーが耐久性に不安を持っていることが挙げることができる。ダブルタイヤなら1本がパンクしてもそれなりの走行が可能だ。高速道路などでパンクやバーストを経験しているドライバーは単純に1本より2本のほうが安心という心理が働く。

しかし、実際にX Oneを自社のトラック・トレーラーに導入した野本社長によれば、X Oneにしてからパンクはむしろ減ったという。これまでにX Oneは2回ほどパンクを起こしているそうだが、他のダブルタイヤのパンクは1台でもそんな回数では収まらないという。実は、貴ではシングルタイヤ化した車両は、空気圧のモニターシステムを搭載しスペアタイヤレスも断行している。パンクした場合、センサーが空気圧の減少を走行可能なうちから検知し、すぐに会社に連絡する。会社からディーラーもしくはミシュランに連絡すると、ロードサービスが手配されるという。

ロードサービスはミシュランと契約した代理店やJSRが行うが、その拠点は全国で200ほど展開されている。前述2回のパンクのときも1時間程度でサービスが到着し、可能な場合は現場でタイヤ交換が行われたという。

X Oneがパンクしにくい理由は、幅広のシングルタイヤを正しく接地させるためのイフィニコイルという補強構造がタイヤの耐久性を上げているのではないか(ミシュランタイヤ広報)とのことだ。

また、自身も運転することがあるという野本社長や現場のドライバーが驚いたのは、シングルタイヤにするとトラックの操作性が上がることだ。とくにトレーラーのバックはダブルタイヤの場合横滑りしないため困難を極める。X Oneを装着したフルトレーラーでも旋廻やバックの方向転換などが非常に楽になるそうだ。燃費の向上も長距離を走ると燃料計の目盛の減り具合で実感できるという。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. メルセデスベンツ『ウニモグ』、低床仕様登場…荷台高1200mm以下で作業効率向上
  3. スズキ初の量産EV『eビターラ』に期待の声!「リーフとどっちが安い?」など価格に注目集まる
  4. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  5. リアシートのない新型『ランドクルーザー250』発売!? 英国トヨタ工場で改造される“特別仕様”とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る