マレーシア航空 新会社、CEOに初めて外国人起用…与党UMNOからは批判の声も

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア航空(参考画像)
マレーシア航空(参考画像) 全 2 枚 拡大写真
マレーシア航空(MAS)の親会社カザナ・ナショナルは5日、MASに代わる新たな組織「マレーシア・エアラインズ・システムズ」の最高経営責任者(CEO)にドイツ人のクリストフ・ミュラー氏を指名すると発表した。

同社初の外国人CEO登用となる。 

ミュラー氏は2009年から、アイルランドの国営航空会社エア・リンガスのCEOを務めている。航空、ロジスティクス、観光産業に25年以上携わっている。赤字を計上し続けていたエア・リンガスを1年で黒字化させた実績がある。1月1日よりマレーシア・エアラインズ・システムズのCEOとして非執行役員に就任する。

またカザナ・ナショナルは、セルコム・アクシアタのシャザリ・ラムリー最高経営責任者(CEO)を非常任役員に任命すると発表した。

ナジブ・ラザク首相は、新たなCEOが任命されたことでMASを成功に導く基盤を築くことができるとコメント。専門技術を持った最高の人材を迎えることが必須であるとした上で、再建に向けた大きな力になるとの見解を示した。

格安航空会社大手エアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、ミュラー氏がエア・リンガスを黒字に導いた経歴があるとした上で、2015年のマレーシアの航空産業が回復することを期待していると述べた。

一方でマレーシア人でなく外国人が登用されたことについて、一部から批判の声が上がっている。与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)の党員からもミュラー氏は最高の専門家であることは事実であるが、コンサルタントとして再建に参加することが出来るとし、CEOに就任する必要はないとの声が上がっている。

広瀬やよい

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  2. 日産の新型SUV『テクトン』、写真公開…2026年発売へ
  3. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  4. スバル『フォレスター』試乗して分かった日本車に対する本音とは…9月の試乗記ベスト5
  5. 【日産 リーフ 新型】「公道で無敵」の加速力!? アリアにも負けない上質な走りを実現した「純国産の力」
  6. 三菱がコンパクト市場に復帰!? 『コルト』次期型はエクリプスクロス風デザインのBEVに
  7. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
  8. 「バンバン」が復活! スズキは二輪展示でも世界初、日本初が目白押し…ジャパンモビリティショー2025
  9. あのワイスピの“立駐ドリフト”をリアルで再現「Red Bull Tokyo Drift 2025」、ネオン×爆音×ドリフトの世界観
  10. ロールだけ“抑える”が正解? 強化スタビライザーの効果と落とし穴~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る