千葉県船橋市の習志野駐屯地で1月11日、陸上自衛隊第1空挺団による「降下訓練始め」が実施され、軽装甲機動車や戦闘装甲車、中距離多目的誘導弾、多連装ロケットシステム、地対艦誘導弾、地対空誘導弾、自走高射機関砲などさまざまな「自衛隊のクルマ」が展示された。
一般開放された演習場に入ると、まず手荷物検査が行われる。凶器や危険物、劇薬・毒薬はもちろん、ビラや拡声器、ペット類なども「持ち込み禁止」となる。
そして「装備品展示会場」と記されたエリアには、陸海空のクルマやヘリコプターがずらりと展示され、多くの人で混雑。カメラや脚立を抱えたファンや、子どもの手を引いた親子の姿が見られた。
乗員10人・最高速度100km/hの96式装輪装甲車は、「作戦機動に引き続き、敵の脅威下に人員輸送などに使用。コンバットタイヤを装着し、高速機動力による複数機動、敵の火力脅威下での戦場機動に優れている」という。
89式戦闘装甲車や74式戦車、10式戦車などの解説ボードには、愛称が記されていた。89式は「FV」、74式は「ナナヨン」、10式は「ヒトマル」といった具合だ。中距離多目的誘導弾は「チュウタ」、88式地対艦誘導弾には「シーバスター」と呼ぶという。
「高射特科部隊に装備され、主として機動的に運用される」という87式自走高射機関砲(スカイシュレーター)は、「リアクションタイムが短く、高発射速度を有し、瞬間交戦能力に優れている」といった特徴の説明もあった。
このほか、木更津や御殿場に配備されているクルマやヘリコプターなども展示され、老若男女さまざまな世代が自衛隊の機材にカメラを向けていた。
そのなかでも目立ったのは、女性の姿。「群馬からクルマでやってきた」という20代の女性2人組は、「青いマフラーをした人たちはどの所属ですか?」と隊員にたずね、「あれは海上自衛隊です」という答えに「へえ、陸上と海上で色が違うんですね」と笑っていた。
同駐屯地の運動場などが無料駐車場として開放され、夕方になると沿道は多くのクルマで混雑した。