マレーシア・与党からアンワル氏に副首相就任要請…PKR書記長が暴露

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マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ)
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人民正義党(PKR)のラフィジ・ラムリ書記長は、2013年総選挙で野党連合・人民同盟(PR)が与党連合・国民戦線(BN)を上回る得票を獲得した際、BNから野党連合を離脱してBNに加わるようナジブ・ラザク首相からPKRにオファーがあったことを明らかにした。

PKRを率いるアンワル・イブラヒム元副首相は当初、得票数でBNを上回ったにも関わらず、議席数で及ばなかったことから選挙に不正があったとの確信を深め、選挙結果を受け入れないとの強硬姿勢をとっていた。最終的には国政を混乱させかねないという理由から選挙結果を受け入れたが、インドネシアのユスフ・カラ元大統領が仲介に入ったという説も浮上した。

ラフィジ氏によると、実際にユスフ元大統領が仲介役となって両者が対話に応じ、ナジブ首相からは挙国一致内閣を組織するためだとして、アンワル氏に対しては副首相ポスト、このほかPKRに4つの閣僚ポストのオファーがあったという。

アンワル氏は、ナジブ首相からの申し入れをPKR幹部や他の野党連合構成党である民主行動党(DAP)と、汎マレーシア・イスラム党(PAS)の幹部に明かして対策を協議。「挙国一致内閣には、DAPやPASも含めるべき」と回答したために入閣交渉は決裂したという。

アンワル氏に対してナジブ首相から副首相就任の誘いがあったという話は、先ごろアンワル氏有罪判決後に同氏の跡継ぎになることを表明した実娘のヌルル・イザー氏が言及していた。

これに対し与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)のカイリー・ジャマルディン青年スポーツ相は、過半数の議席を獲得したBNが敗れた野党側にわざわざ閣僚ポストをオファーする必要があるとは思えないと述べ、BNからの閣僚ポストオファー説に疑問を呈した。

伊藤 祐介

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