日立、英国南西部の鉄道に173両納入へ…優先交渉権を獲得

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英国IEP向け高速車両のクラス800。日立が今回優先交渉権を獲得したAT-300は、クラス800をベースに開発・製造される。
英国IEP向け高速車両のクラス800。日立が今回優先交渉権を獲得したAT-300は、クラス800をベースに開発・製造される。 全 1 枚 拡大写真

日立グループの英国鉄道システム事業会社「日立レールヨーロッパ」はこのほど、鉄道運行会社のファーストグループから、標準型都市間車両「AT-300」の納入に関する優先交渉権を獲得した。日立製作所が3月23日発表した。

日立の発表によると、AT-300は都市間輸送向けの標準型車両。2012年に受注した英国高速鉄道(IEP)向け高速車両「クラス800シリーズ」をベースに開発した。車両の床下にディーゼルエンジン付き発電機を装備し、非電化区間の走行にも対応している。

急勾配区間や長距離の非電化区間の走行に対応するため、IEP向けの車両よりもエンジン出力を向上し、燃料タンクも大型化する。5両編成を2本つないだ10両編成で運用するなど、運行計画に合わせたフレキシブルな運用も可能だ。

導入路線は、ロンドンのパディントンと英国南西部のプリマスやペンザンスを結ぶ主要路線。現在は運行開始から40年以上が経過した高速車両が運用されている。これらの路線を運営するファーストグループ子会社のファースト・グレート・ウェスタンは、老朽化した高速車両をAT-300に置き換える方針を示している。

日立は今回、英国運輸省(DfT)の承認を条件に173両(9両編成7本と5両編成22本)のAT-300納入に関する優先交渉権を獲得しており、さらに30編成が追加発注される可能性もあるという。DfTによる最終的な承認は6月末の予定だ。

《レスポンス編集部》

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