【スズキ アルト ターボRS 試乗】意外と“大人”な味付け、AGSは気になるところ…岡本幸一郎

試乗記 国産車
スズキ アルト ターボRS
スズキ アルト ターボRS 全 14 枚 拡大写真

往年の『アルトワークス』の再来かと思いきや、どうやら作り手側の狙いはちょっと違ったらしく、意識したのは刺激的なインパクトよりも、あくまで上質なドライブフィールだったようだ。軽快で素直な走りが好印象だったベース車に対して、動力性能やハンドリングなど全体的に走りのレベルアップが図られている。

意外と“大人”な味付けで、本格的なスポーツモデルではないが、ドライブしてとても楽しめるクルマに仕上がっている。その意味では『スイフト』にも設定のある「RS」に性格が近く、このクルマが「ワークス」ではなく「RS」を名乗った理由がうかがい知れる。

ただ、気になったのはAGSだ。万人向けのベース車では、これぐらいで十分だろうと感じたが、RSになると話は違う。駆動抜けする時間がどうしても気になるし、シフト制御やクラッチのつなぎ方を自分の力でコントロールできないにどうにもストレスを感じる。

スズキとしてはこうしたスポーツモデルもこれからは2ペダルでと考えてのことだろうが、乗ってみてあらためて、やっぱりHパターン、3ペダルのMTで乗りたいとつくづく感じた次第である。

おそらくこの先、今回のRSよりも尖った、まさしくワークスの後継といえるモデルが控えているような気がしているのだが、そちらにはぜひ3ペダルのMTも用意してくれることを望みたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

<プロフィール>
岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年 富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして独立。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級サルーンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに鋭意執筆中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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