JAXA、磁気圏観測衛星「あけぼの」の運用を終了へ

宇宙 テクノロジー
磁気圏観測衛星「あけぼの」
磁気圏観測衛星「あけぼの」 全 2 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、磁気圏観測衛星「あけぼの」の運用を終了すると発表した。

磁気圏観測衛星「あけぼの」は、オーロラを発光する高エネルギー電子(オーロラ電子)の加速メカニズム解明するため、1989年2月22日にM-3SIIロケット4号機によって打ち上げられた科学衛星。

観測運用を26年間にわたって継続し、極域のオーロラ現象観測やヴァン・アレン帯(放射線帯)の変動観測で重要な成果をあげた。

観測機器の多くが放射線劣化により観測を停止していることや、衛星の電源系機器の劣化、高度の低下により、科学成果を出せる十分な観測データが取得できなくなったことから衛星運用を終了することにした。

26年間の観測でオーロラの発光が夏より冬で強くなることの理由解明や、太陽の状態変動に伴うヴァン・アレン帯の変動を解明するのに貢献した。

また、「あけぼの」衛星のデータを用いた査読論文の発表は計311件で、これとは別に254件の学位論文(卒業、修士、博士)を出しており、大学・大学院教育に大きく貢献した。

「あけぼの」は4月18日までプラズマ波動観測器による観測を実施し、4月末頃を目途に停波、運用を終了する。

「あけぼの」衛星によって得た成果、知見は、2016年度打ち上げ予定のジオスペース探査衛星(ERG)での観測計画立案やデータ解析に役立てる。

《レスポンス編集部》

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