【ジープ チェロキー 試乗】実用性に言い訳なし、“信頼感を寄せられる”4WD…島崎七生人

試乗記 輸入車
ジープ チェロキー Longitude(4×4)
ジープ チェロキー Longitude(4×4) 全 9 枚 拡大写真

片側3車線以上くらいの、本場のフリーウェイが連想できるような風景の中を走っていると、造作が力強いインパネの意味がわかる。『チェロキー』は今も昔も、人や家族に寄り添う“信頼感を寄せられる道具”なのだと思う瞬間だ。

「Lontitude」は2.4リットルの4気筒エンジンを搭載するシリーズのベースモデルだが、新たに4×4が設定された。4WDシステムはV6モデルと同じオンデマンド方式で、車重は1800kg(前:1040/後:760kg)でFFの1730kg(前:1020/後:710kg)+70kg。

2WD車に対し出足等、いくぶんか穏やかな印象はある。けれど素早さを望むクルマではないから、あまり気にならない。6速以上がオーバードライブの9速ATはショックもなく変速。シフターを左に倒すと、デジカメのISO上限設定のように、選んだギヤをトップに変速を実行するように切り替える、ユニークな機能がつく。

サスペンションは適度に引き締まっており、低速では路面からの入力に反応はする。が、エアサスなどではないコンベンショナルな足としては妥当なところ。スピードが乗ればしなやかさが増す。一方で最小回転半径5.8m、全幅1860mmながら、視界のよさがカバーしてくれ、取り回し性のよさはまずまずだ。

タッチパネル方式のディスプレイ、フカッと着座感のいいシート、ゆったりとした室内とラゲッジスペース等、実用性にも言い訳はない。助手席座面下のシークレットボックス、後席60:40分割可倒&スライド機構等、使うとよさがわかる配慮も豊富。リモコンのボタン2度押しで開閉可能な電動リヤゲードは、ゆっくりと静かな所作で作動する。各種安全支援機能が標準となり、バリュー・フォー・マネーな1台だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
  3. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  4. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  5. 新型ドゥカティ『パニガーレV2S』日本上陸に「スイングアームアームすげー」「日本じゃ全力は使えない」など驚きの声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る