【トヨタ ランドクルーザー 70 試乗】「走りが古臭い」というのは野暮…瀬在仁志

試乗記 国産車
トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70 全 16 枚 拡大写真

『ランドクルーザー』の70シリーズは、今年の6月生産分までの期間限定モデルとしてリバイバルデビューした。

【画像全16枚】

久しぶりに見る70はパネルを張り合わせただけのような角ばったボディと大きなロードクリアランスを持ち、働くクルマのお手本のような無骨さが懐かしい。実際デビュー当時に相当大きな障害物を遠慮なく走破した記憶もあるが、空力やスタイリングを考慮した今のクルマでは到底無理なレベル。オフの走破力を望むならやっぱりこの無骨さが安心だ。

もっとも走りに関してはオフをソロソロと歩くように進むにはうってつけの粘り強さと強靭な足元を持つものの、都会の環境では少々覚悟がいる。トランスファーを「Hi」にしていても2速発進が可能なくらいの低速寄りのミッションは、エンジン回転を簡単に跳ね上げてしまいシフト操作は忙しい。ストロークの大きなシフトレバーを小まめに操作しても、隣のタクシーに簡単においていかれてしまいそうになる。

ステアリングも今のクルマのようにキビキビとした反応は望めずこれまたひと昔前のバスのように大きな操作が必要だ。

逆に言えば操作に対しては寛容だし、ミッションを小刻みに操作をすれば軽く吹け上がるエンジンのパワーを最大限に引き出すことが出来る。これが荒れ地での走破力の源になっていてオフでの走りの良さは容易に想像ができる。

走りが古臭いというのは野暮。昔の姿のままで本格的な走りをよみがえらせてくれた点が大きな魅力で、オフを基本に考えるならこんな割りきったクルマが大事なのだと思う。限定生産期間はあとわずか。オフを走れる本物を手にするにはもう先がない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★

瀬在仁志|モータージャーナリスト
1960年東京生まれ。AJAJ会員。日本COTY委員。高校時代からカート、自動車免許取得後、ラリー、レースに参戦。スーパー耐久自動車レースでは2 クラス、4クラスで優勝経験を持つ。88年にはA型フォードによるオーストラリア・クィーンズランド一周ラリーで3500kmを完走。03年にはニュルブルクリンク24時間レースに参戦、参加クラスで日本車最高位完走。世界20か国以上の公道とサーキットでの試乗経験を持ち、『ホリデーオート』、『モーターマガジン』誌等で活躍。代表会社であるアップライト社主催による走行会はすでに70回を数えドライビング講師としても活躍する。

《瀬在仁志》

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