【マツダ ロードスター 試乗】ピュアな走りにコンセプトが伝わる…島崎七生人

試乗記 国産車
マツダ ロードスター S
マツダ ロードスター S 全 9 枚 拡大写真

990kgの車重を達成したベースモデルの「S」。タイヤサイズ(195/50R16 84V)は他のパッケージ装着車と共通で、アルミホイールまでも予め履く。が、シリーズ内で最大70kgの軽量であくまで手頃である意味は、街中を中心に走っただけでも理解できた。

6速MT車のシフトノブは直径48mmと小振りの球形で、掌で包むようにして握る。クラッチのタッチとともに、こだわりの設計であるだけに、走行中、最適なリズムを保ちながらの操作が可能。試乗車は先行量産車だったが、シフトフィールなど、こなれてくればさらにタッチがまろやかになりそうだ。

コクピット全体は加飾、トリム類がパッケージ車から部分的に“省かれた感”がある。決してゴージャスにとはいわないが、今の時代だったら、メッキ部分をマットかスモーク調に置き換える…そんな手法もアリではないか? または初代の頃の『M2』の内装のような簡素さ(かえってコストがかかるだろうが)でもよかった…とも感じた。

リヤのスタビライザー、ボンネット裏の吸音材がレスとなる仕様で、その分(と軽量な車重で)、走りはピュアな印象。エンジン回転を活用しながら走らせると、ドライバーは気持ちいいし、クルマもせいせいと走っている風だった。別に試乗済みの「レザーパッケージ」はフラットライドも印象的だったが、この「S」も、軽く適切な重量バランスにより、縦にも横にも不要な慣性モーメントの影響をより受けにくく、スーッと安定した姿勢を保ちながら走る…そんな印象だった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  5. BMW、カーボン素材を天然繊維複合素材に置き換え、量産車に採用へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る