【ホンダ S660 発表】夢だったスポーツカーのデザイン、タイヤの存在感を重要視…エクステリア担当

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ホンダ S660
ホンダ S660 全 8 枚 拡大写真

ホンダが発売した軽2シーターオープンスポーツの『S660』。エクステリアをデザインした担当者はスポーツカーをデザインするのは夢だったという。

【画像全8枚】

その担当者、本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室1スタジオ研究員の杉浦良さんはこれまで『フィット』やタイで販売されている『シティ』などのコンパクトモデルを多く担当してきており、軽自動車もスポーツカーも初めてだった。

杉浦さんは、ホンダの軽スポーツカーについて、「ホンダの根幹ともいうべきクルマ。ユーザーのイメージも『ビート』などの印象が強いだろう。更に、ホンダの歴史は『スポーツ360』とともに始まっていることから、ホンダのブランドとして、小さなスポーツカーは認知されていると思う」と印象を語る。

S660のデザインコンセプトは、“ENERGETIC BULLET”。「まるで弾丸のように凝縮した塊。勢いがあって、とてもソリッドで強い塊。ただしそれを覆うサーフェス(面)は生命感、躍動感に溢れている」というイメージでデザインした。

具体的には、ボディを走るキャラクターラインはシャープで、エッジの効いた線にしながらも、その線と線を繋ぐサーフェスは非常に柔らかで優しさを持たせている。杉浦さんは、「あまり硬すぎないように、どこか丸みを持たせるなど、親しみやすさを心掛けてデザインした」という。

その中で一番キモになるところについて杉浦さんは、「ワンモーションフォルムとともに、スポーツカーとして大事な部分を大切にしている」と話す。それは、ロー&ワイドでの伸びやかなデザイン。そしてタイヤの存在だ。「4つの足(タイヤ)がしっかりと地に着いて、どこから見ても大地を捉え、踏ん張っていると感じられることをとても大事にした」。そのために、「フェンダー周りのボリューム感や、ボディの中でのフェンダーの位置関係、マス感は気を使った」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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