巨額負債の1MDB、詳細報告書に新しい情報開示なし…野党から批判も

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マレーシア(イメージ)
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巨額の負債を巡り数々の疑惑が浮上している政府系投資会社、1マレーシア・デベロップメント(1MDB)は3日、5年間で418億リンギにまで膨らんだ巨額負債の理由について報告書を発表した。

1MDBの投資を巡っては国内で調達され、その一部から政府から保証を受けている資金154億リンギが海外での投資や融資の担保に充てられたことについて批判が上がっている。今回の報告書ではそれらの理由については明記がなく、野党などから批判の声が上がっている。

1MDBによると、45億リンギの負債は調達コストで、9億リンギの負債は外国為替コストという説明だが、今後詳細に関する説明が求められることは必至だ。また、270億リンギの借入金が行方不明となっていることについても様々な憶測が飛び交っている。マハティール・モハマド元首相はこの270億リンギが不明となっている件を特に追及している。

1MDBの説明によると、61億リンギはブレーゼン・スカイへの投資、51億リンギがGILファンズへの投資、42億リンギがアーバー・インベストメンツへの保証にそれぞれ充てられという。

また負債を抱えた発電所4カ所の買収に180億リンギが使われたほか、クアラルンプール中心部のトゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)やバンダル・マレーシアの開発のための土地取得費用、ペナン州アイル・イタムの234エーカーの土地の買収費用が負担を増やした。投資額はそれぞれ2億リンギ、4億リンギ、11億リンギに上った。

広瀬やよい

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