【マツダ ロードスター 試乗】ベーシックモデルらしいユルさも魅力の「S」…諸星陽一

試乗記 国産車
マツダ ロードスター S
マツダ ロードスター S 全 4 枚 拡大写真
4代目『ロードスター』のもっともベーシックなモデルが「S」。6MTのみしか用意されないシンプルな設定だ。

LSDも未装着なモデルだけにその乗り味もシンプル。基本的には素直で扱いやすいFRコンパクトの走り。トンネルブレースバーが装着されないぶん、乗り味は柔らかめ。ステアリング操作に対するクルマの動きも若干ゆったりとしている。立ち上がりもLSDがないため、トラクションの掛かりは弱い。

ロードスターは全車にパワーステアリングが標準装備なのだが、このSは思い切ってノーパワステとしてしまってもよかったのではないだろうか? このグレードを選ぶ人が減るかも知れないが、思い切ったことをするのもロードスターらしさだと思う。もちろん、オプションで選べることを前提としたほうがいい。もしくは、レスオプションという考え方もあるだろう。Sにアルミホイールが付いているのももったいない。せっかくの原点回帰なのだからNAの標準車のように素のクルマがあってもいい。

Sグレードはチューニングベースとして考えるとかなり面白い。オプションで装着されるLSDはトルセンだが、後付けならばクラッチ式も可能だ。

チューニングベースとしての楽しみもひとつだが、ゆるいクルマとしてのロードスターもありだ。2シーターのFRモデルというと、なんだか構えてしまってスポーツ性を追求していかないとならないような雰囲気になるが、それだけがロードスターじゃない。MTのゆるいクルマとしての魅力も忘れてはならない。道を流す楽しみ、オープンエアの楽しみ…それだけでも十分に満足できる要素が満載されている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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