野党イスラム党進歩派が新会派を設立、党内分裂が決定的…マレーシア

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マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ)
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野党・汎マレーシア・イスラム党(PAS)の進歩派が中心となったグループ「G18」は13日、超民族主義的な新たな政治会派「ゲラカン・ハラパン・バル(新たな希望ムーブメント=GHB)」の結成を宣言した。

守旧派と進歩派の間で対立していたPASの分裂がこれで決定的となった。

PAS守旧派が占める党中央に代わり、民主行動党(DAP)や人民正義党(PKR)と共闘する新たな野党連合「人民同盟2.0」を模索する。党派メンバーシップを広く非イスラム教徒にも開放し、イスラム教徒のメンバーと同等の権利を非イスラム教徒のメンバーにも認めるとしている。

発表会見には先のPAS役員選で敗れたモハマド・サブ前副党首とサラフディン・アユブ前党首補、カマルディン・ジャアファル元書記長、スハイザン・カイアト元青年部長ら錚々(そうそう)たる面々が出席した。

PASのトゥアン・イブラヒム・トゥアン・マン副党首は、GHBに参加している党員に対する処分を示唆しており、党内の分裂は決定的。GHBには下院議員8人が合流すると見られている。

イスラム刑法に反対するDAPとの決別を主張するウラマ(長老)派に反対し野党連合体制維持を目指す進歩派は、すでにイスラム平和教徒協会(PASMA)を結成。6月にはDAPとの連携維持に向けて新党を設立すると発表していた。6月23日には、GHB主要メンバーとDAP、PKRの幹部が私的に集まり意見を交換していた。

伊藤 祐介

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