【VW パサート 新型発表】“憧れのクルマ”にはプロポーションが重要

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VW パサート
VW パサート 全 8 枚 拡大写真

8代目となったVW『パサート』は、“憧れのクルマ”になるために、完璧なプロポーションを追求したという。

「パサートはこれまで、その完成度や機能性、そして技術レベルの高さで知られているが、8代目はその特徴に加え、より憧れの対象、憧れのクルマになるよう、完璧なプロポーションを作り出した」とは、フォルクスワーゲンAGエクステリアデザインのダニエル・シャルフシュヴェアトさんの弁。

ダニエルさんがいう完璧なプロポーションは、「前の世代に比べてホイールがより長くなり、トレッドがより広く、そして前輪を思い切って前に動かしたことによって可能になった」と話す。更に全長は殆ど変えずに、長いホイールベースと、フロントウインドウ位置が先代より後退した結果、「フロントオーバーハングが短くなり、長く水平が強調されたボンネットが生まれた」とダニエルさん。

また、このキャビンを後退させた構造によって、典型的なセダンプロポーションが実現した。ダニエルさんは、「フロントオーバーハングが短くなったにもかかわらず、全長がより長くワンランク上のクルマに見えるようになった。そして、全高が低くなったにもかかわらずヘッドルームが増えたこと。より軽くなったにもかかわらず、より頑丈で力強く見えていることだ」と完成度をアピールする。

さて、パサートにはボディタイプがセダンとヴァリアントがあるが、どのようにデザイン上の共通性を持たせたのか。ダニエルさんは、「セダンはこれまで存在感が少し弱かったので、そこから一歩脱却をして、プロポーションを見直した結果、とても格好良くなった」とまずセダンについて述べたうえで、「リアセクション(の形状)が大きく違うものの、同じパサートファミリーであると一目でわかるようなデザインにするべく、共通の特徴として、(リアの)エンブレムを中心にしたクリーンな面を作った」と述べる。そして、「これは決して簡単なことではなかった」と語る。

その理由は、当然のことながら構成が全く違うからだ。しかし、「このクリーンな面があるからこそ、同じクルマのボディ違いだとわかってもらえるだろう」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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