メーカー4社揃い踏み…コンビニ限定オリジナルビール増殖の「なぜ」

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キリン『グランドキリン ギャラクシーホップ』(中央)
キリン『グランドキリン ギャラクシーホップ』(中央) 全 6 枚 拡大写真

 コンビニエンスストアでビールを買おうとすると、量販店やスーパーマーケットの売り場にはない名前を見るようになった。

 たとえばキリンビールは、コンビニエンスストア限定販売の「グランドキリン」シリーズで、希少品種の「ギャラクシーホップ」を採用した『グランドキリン ギャラクシーホップ』を7月14日に発売した。このようにコンビニ限定販売、あるいは共同開発されたビールの種類が増えた理由は何だろうか。

 ビールメーカーが小売り・流通と共同開発した商品として、サントリー酒類とセブン&アイの『セブンゴールド 金のビール』(2014年4月22日発売)、アサヒビールとセブン&アイの『アサヒ ザ・ロイヤルラベル』(2015年3月10日発売)、サッポロビールと同じくセブン&アイの『欧州四大セレクション ドルトムンダー』(6月30日発売)などがある。ローソンではヤッホーブルーイング製の『僕ビール、君ビール。』を期間限定で複数回販売している(最近は4月21日発売)。

 ビールメーカー各社とも、小売り・流通業と組む理由として、開発におけるリソース活用をあげる。「様々な業態のニーズを知ることができる」(アサヒ)、「販売の傾向に応じて、ふさわしい企業と組む」(サッポロ)。また販売について「店舗数が多いと同時に、配荷を徹底できる。売り場でていねいに商品訴求をできる」(サントリー)といった声もあった。

 「グランドキリン」シリーズでキリンは、醸造家の存在を重視する。「キリンでは、クラフトビールの定義をこだわりや技術力に求める」という。2012年6月にセブン-イレブン限定で発売され、支持を広げると同時に販売チャネルを広げた。その後もサークルKサンクス、ローソン、ファミリーマートと組んで限定商品を販売している。個性的なビールを作ると同時に、若い消費者に人気のクラフト系でリーチや認知度を広げるという“裏のテーマ”もあるようだ。

 いっぽうサントリービールの『~ザ・プレミアム・モルツ~ マスターズドリーム』は3月17日からコンビニで先行販売された。「コンビニでは新製品がいつも導入され、お客さんの感度が高い。“スーパープレミアムクラス”という新クラスを開拓するにあたって、市場の反応を見ながら、販売を展開していきたい」とサントリーではいう。

 売る方のコンビニ側としては、ビール売り場の差異化を図りたいようだ。「量販ブランドだけだと、どのコンビニチェーンも似たような品揃えになってしまう。独自開発の商品を置いて差異化したいとは、どのチェーンも考えていると思う。それと価格競争にしたくないのも協業の理由だ」(ローソン)。

コンビニ限定のビールが増えたのはなぜか

《高木啓@RBB TODAY》

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