景気減速、下期はさらに鮮明化との見方…リンギ安と原産品価格下落で=馬・経済学者ら

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア(イメージ)
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マレーシアの2015年第2四半期(4-6月)の国内総生産(GDP)は大方の予想は上回ったものの輸出減と国内消費の落ち込みでプラス4.9%の成長にとどまった。マレーシアン・インサイダーが報じた。

多くのエコノミストはリンギ安と原産品価格の下落、国内政治の不安定化を背景に下半期はさらに減速が鮮明化すると予想している。

UOBリサーチは、5%としていた今年通年の経済成長予想を4.8%に下方修正、2016年についても予想を5.3%から4.8%に引き下げた。UOBは「先行きは、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切った場合に不安定な資本流出が生じることによる脆弱化とリンギ安が消費者やビジネスにおける不安を招き、さらなる減速が強まる」と分析。10月23日に発表される来年度予算案に主要プロジェクトが盛り込まれると予想されるが、実施に移されるのは2016年下半期になるとし、効果が表れるのはそのときになると指摘した。

モルガン・スタンレー・リサーチは、マレーシアの成長モデルの3つの柱である原産品と製造業輸出、公共事業が引き続き圧力に晒されていると指摘。輸出の勢いが削がれており、輸出を後押しする世界経済の回復が求められているとした。
CIMBグループ・ホールディングスは、世界経済、特に中国経済の軟化が逆風となりマレーシアの今年下半期の成長が減速すると予想。マレーシアのファンダメンタルズは引き続き強固であるが、リンギが過小評価されている点に注目されるとした。

伊藤 祐介

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