【ジャカルタモーターショー15】プラットフォーム刷新も「マイナーチェンジ」のダイハツ セニア、その理由は?

自動車 ニューモデル モーターショー
新型ダイハツ・セニアのディスプレイ
新型ダイハツ・セニアのディスプレイ 全 11 枚 拡大写真

「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)2015」で注目を集めた、新型ダイハツ『セニア』。新規プラットフォームを採用していながら、マイナーチェンジと呼んでいる。なぜフルモデルチェンジではないのだろうか?

【画像全11枚】

現行セニアは2004年に発売された。トヨタとダイハツが共同開発したインドネシア専用の7人乗り3列シートの多目的乗用車で、トヨタでは『アバンザ』という名称で販売されている。

今回のマイナーチェンジにあたっては1.3リットルの新型エンジンを採用したほか、「これまで軽自動車で培ってきた低コスト化や軽量化の技術を展開し、独自でプラットフォームの刷新を実施した」という。「独自で」というのはトヨタとの共同ではなく、ダイハツ独自の判断ということのようだ。

ダイハツ関係者は、セニアのプラットフォーム刷新の理由を「騒音や振動をいっそう低減し、快適性を向上させるためです」と説明する。具体的には、シャシーフレームに組み付けられるメカニズムのレイアウトを大幅に見直し、進化させたのだという。

従来モデルはプロペラシャフトがジョイント部で屈曲し、極端に言えば「へ」の字をさかさまにしたようになっていた。ジョイントの前後でシャフトの角度が異なっていたのだ。しかし新型プラットフォームでは「ほとんど一直線となるようにしました」とのこと。

この結果として静粛性や走行安定性、それに乗り心地が大きくレベルアップしたほか、燃費も約16パーセント向上したとのこと。それでもボディは従来モデルのものをベースにして小変更を加えた程度のため、あくまでマイナーチェンジと呼んでいるのだという。

実は、こうした「マイナーチェンジ」は、トヨタグループにとってこれが初めてのことではない。最近ではトヨタ『プロボックス/サクシード』も、プラットフォームが変更されながらマイナーチェンジと呼んでいる。

この商用バンはダイハツも開発に参加し、生産も手がけている。ボディ形状は変わらずディテール変更に留まっているため、たしかに外観を見る限りでは「まったくの新型」というイメージはない。

セニアもこれと同じ、ということが「フルモデルチェンジ」とは呼ばない理由のようだ。ただし会場では、ボディとキャビンをワイヤで吊り上げてシャシーフレームを見せる、大がかりなディスプレイをおこなっていた。狙いはもちろん、通常はボディに隠れて見えない部分の進化をアピールするためだ。

《古庄 速人》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. xEV時代の“痒いところに手が届く”サプライチェーンとは、名古屋大・山本教授が長瀬産業の最新ソリューションを解説PR
  2. 5000万円超えの「911」、F.A.ポルシェ生誕90年記念の『911 GT3』発表…世界90台限定
  3. NSXのエンジン内部もアプリで見れる! シミュレータアプリ「Trans4motor R」配信開始
  4. 最新機種の“魅力”を解剖! カロッツェリアの「モニターレス機」なら、スマホを便利に使い倒せる![メインユニット最前線]
  5. 今後はアウディの定番か…開発中の『Q4 e-tron』新型、湾曲ディスプレイを激写!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る