JR西日本、『SLスチーム号』の新型客車が完成…京都鉄道博物館で運行

鉄道 企業動向
『SLスチーム号』新型客車のイメージ。京都鉄道博物館のオープンにあわせて導入される。
『SLスチーム号』新型客車のイメージ。京都鉄道博物館のオープンにあわせて導入される。 全 4 枚 拡大写真

JR西日本はこのほど、京都鉄道博物館(京都市下京区)で運行する『SLスチーム号』の新型客車が完成したと発表した。

『SLスチーム号』は、梅小路蒸気機関車館で動態保存されている蒸気機関車を使って構内の展示線を運行していた列車。今年8月の閉館に伴い運転を終了したが、2016年春には梅小路蒸気機関車館を拡張する形で京都鉄道博物館がオープンし、『SLスチーム号』も客車を新型に置き換えて運行を再開する。

従来型の客車は長さ12.5m、幅2.2m、高さ3.9mだったが、新型客車は長さ18m、幅2.8m、高さ4.6mと大型化。重さも従来型客車(9.5t)の3倍近い30.0tになる。これにより定員が大幅に増加し、従来型客車の2両80人(車椅子2台)に対し新型客車は2両208人(車椅子4台)になる。出入口の扉の幅は、従来より150mm広い750mmに。使用材料の難燃化や乗務員への非常通報装置の設置など、安全対策も強化している。

車体は「聚楽(じゅらく)ぶどう色」を採用し、「京都の歴史・優美さ」を演出。かつて運行されていた特急車両のヘッドマークの図柄をモチーフにしたデザインを、ボックス席ごとに配置する。また、京都駅寄りの客車は、かつての特急列車の展望車をイメージした形状となり、梅小路のシンボルである梅をあしらったテールマークを掲出する。

新型客車の設計にあたっては、京都造形芸術大学との産学連携を実施。大学内にデザインプロジェクトが立ち上げられた。旧・梅小路蒸気機関車館の視察や周辺地域のフィールドワークにより博物館と地域社会との関係性が検討され、これに基づきデザインが決定されたという。

《草町義和》

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