格安なのにハイエンド…楽天モバイル限定スマホ「honor6 Plus」

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ファーウェイ製のフラグシップ端末「honor6 Plus」
ファーウェイ製のフラグシップ端末「honor6 Plus」 全 8 枚 拡大写真

 いま話題となっている格安スマホを分かりやすく丁寧に解説する新連載「はじめての格安スマホ」。楽天モバイルのサービス全体を解説した前回に続き、今回は人気の端末「honor6 Plus」を借りて実力をテストしてみた。

■質感も高いファーウェイのフラグシップ

  インターネット通販大手の楽天が2014年に立ち上げたMVNO「楽天モバイル」では、豊富に揃えるSIMロックフリー端末のラインナップから、ユーザーの用途や購入予算に合った1台を選べるのが特徴だ。なかでも、「honor6 Plus」は楽天モバイル、ならびに楽天市場の中にファーウェイが開設したオンラインストア「Vモール」のみで購入できるハイエンド・スマートフォンだ。

 大きさは5.5インチ。カラーバリエーションはホワイト/ゴールド/ブラックの3色。価格は一括払いで49,464円(税込)、分割払いなら2,061円/月24回(税込)となるが、前回レポートした通り、分割払いが選択できるのは楽天カードでオンライン購入した場合のみになる。

 同端末を購入する場合は、月額料金1ヶ月無料や楽天市場でのポイントが無期限2倍になる特典や、レザーカバープレゼントなどのキャンペーンも用意されている。また10月5日までは、「秋の楽天モバイル感謝祭」と題し、「honor6 Plus」など4機種を半額で販売するキャンペーンも実施している。

 ハイエンド機種らしく本体の質感は高く、スリムで持ちやすい。5.5インチと画面サイズは大きめだが、画面占有率を78.2%としたことでアップルの「iPhone 6 Plus/6s Plus」よりも本体のサイズはコンパクトになっている。男性なら片手でシェイクハンド持ちができるし、質量は約165g(iPhone 6s Plusは約192g)と女性が持ち歩くのにも苦にならないほど軽い。

 今回ハンドリングしたのはゴールドのモデル。「iPhone 6 Plus/6s Plus」に比べると金色の色味がやや赤い、強く派手めな金色だが、サイドのアルミフレームは少し彩度を落としたシャンパンゴールドを組み合わせて全体に落ち着いたバランスに仕上げている。

 リアパネルの「スターダストパターン」は、高度な6層複合加工技術によって実現してるもので、ダイヤモンド切削加工技術によるメタルフレームや、強靱なGorillaガラス3などにより形成されているもの。見た目に映えるだけでなく、指紋防止コーティングにより背面パネルに指紋が目立ちにくく、そもそもつきにくい。ケース無しでもきれいなルックスがキープできそうだ。

■Wレンズ搭載のカメラが特徴

 「honor6 Plus」には、スマホとしての機能面で大きな特徴が3つある。ひとつは「Wレンズ」を搭載するカメラだ。背面のメインカメラは800万画素の2つのカメラユニットによって構成されている。

 2枚のレンズを活かすことで、超解像処理でシングルレンズ1,300万画素以上の高画質な写真が撮れるだけでなく、焦点と絞りを“撮影後”にアレンジできる「ワイドアパーチャ撮影」が楽しめる。

 効果としてはデジタル一眼レフカメラのように本格的なボケ味を付けた写真が手軽に残せるほか、70mmから無限遠まで写真全体にピントが合った拡張被写界深度撮影も可能になる。

 実際に写真を撮影してみると、日中は逆光のシーンでも暗いところが黒つぶれすることなく、被写体の色合いやテクスチャーを保ったダイナミックレンジの広い写真が記録できた。

 夜景の撮影にも強い。ダブルレンズを採用したことにより、光を取り込める量が2倍、感光面積も2倍になることから超高感度撮影が可能。夜景の撮影時は色合いがキープされて、ディティールも滲むこともなかった。スローシャッター撮影を楽しめるスーパーナイトモードも備える。

 さらに日本のディスプレイ技術の先端をリードする企業であるJDI(ジャパンディスプレイ)が開発した5.5インチの「IPS-NEOディスプレイ」を採用。明るい場所でも視認性が高く、鮮やかな色彩、コントラスト感とメリハリをくっきりと再現する画づくりを特徴としている。

 本体の高精度なカメラで撮影した写真を、この高精細ディスプレイで再生できることは病みつきになる好循環だ。さらに前述したように、ベゼルの幅を片側2.8mmと超狭額縁設計としたことで、大画面ながらも本体のサイズがコンパクトになっている。

 3点めの特徴はバッテリー性能だ。3,600mAhの大容量バッテリーを内蔵し、平均的な使用時間であれば約2日もの間スタミナが持続する。

■通話料を節約できる「楽天でんわ」アプリ

 楽天モバイルの端末らしく、楽天グループのサービスが快適に使えるアプリが購入時から数多くプリセットされている。例えば便利なものとして、データ通信量をアプリ上でいつでも確認できる「楽天モバイルSIM」アプリや、楽天市場、楽天ブックスに直結しているアプリも揃う。

 楽天モバイルが取り扱う格安SIMカードは、データ通信専用のものがSMSの有無で2種類と、通話機能付のものが販売されている。楽天モバイルはNTTドコモのネットワークを利用しているので、つながりやすいことを売り文句にしているが、「honor6 Plus」に限って言えば対応周波数帯がやや狭い。

 LTEのバンドはBand1/3/7に対応しており、下り最大150Mbpsの高速通信も可能だが、特にエリアカバーに優位性のあるプラチナバンドの800MHz帯/Band19には非対応であることは覚えておきたい。

 音声通話機能付のSIMカードを選択して電話をかけると、20円/30秒の音声通話が行えるが、楽天がフュージョン・コミュニケーションズの専用回線をベースに提供する「楽天でんわ」アプリを使えば、通話料をより低く抑えながら音声通話ができる。

 メリットとしては安価なだけでなく、IP電話ではない電話回線を使ったサービスなので、通話が途切れることもなく品質が高い。現在使っている携帯電話番号がそのまま使える点は、ビジネス用のメイン携帯として楽天モバイルを使うことを考える際に良い判断材料になる。なお「楽天でんわ」の利用には別途インターネットなどからの利用申込みと、楽天モバイルの通話SIM契約が必要だ。

 「honor6 Plus」はプライベートだけでなく、ビジネスでも使い勝手の良いスマホなのだろうか? CPUはファーウェイグループの半導体メーカーであるHiSilicon社が開発したオクタコア(8コア)プロセッサー「Kirin 925」を搭載。メインメモリーは3GB。アプリの起動や切り替え、画面の操作については全般的にレスポンスがとても俊敏だった。

 海外出張が多いビジネスマンにとっては、デュアルSIMに対応していることもポイントが高いだろう。本体の側面に2つのSIMスロットを搭載。片方には国内で使うための楽天モバイルのSIMカードを入れておき、海外に出かけた際には現地でSIMカードを調達。nano SIMタイプのカードを挿入すればデータ通信が可能になる。

 ちなみに同スロットが最大128GB対応のmicro SDカードの読み取りも兼用していることで、余計なスロットの装備を省いている。LTEでの高速テザリングは問題なく行うことができた。ただし、楽天モバイルのデータ通信プランのルールには3日間での利用量上限が決められていることにも気配りしておきたい。

 実際に使用してみると、まさにハイエンド機の実力を感じさせる充実の機能と快適な使い心地を実現したスマートフォンだった。3大キャリアでこれほど機能の詰まったハイエンド機を買おうとすると、おそらく価格は10万円台に迫るほど高価になって、おいそれとは手が出せない。

 概ね機能の面では満足度の高い「honor6 Plus」だが、Androidは最新の5.0ではなくひと世代前の4.4であることが少し残念。また本体は防水・防塵には対応していないので、キッチンなど水まわりで使うときには気をつけたい。

 とはいえ、それらは今回は主にハンドリングした「honor6 Plus」での話。Android 5.0や防水仕様については、豊富なラインナップに控える他の端末の中からユーザーの用途に一番フィットする1台が選べるところに、楽天モバイルの強みがある。ぜひ二子玉川の楽天カフェなど店頭にも足を運んで実機に触れてみてほしいところだ。

【はじめての格安スマホ】楽天モバイル限定のハイエンド端末「honor6 Plus」をレビュー

《山本 敦@RBB TODAY》

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