チーム無限、マン島EVレース優勝マシン「神電」を披露

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2015マン島TTレース TT Zero Challengeクラス優勝車、TEAM 無限の神電 四(SHINDEN YON)。
2015マン島TTレース TT Zero Challengeクラス優勝車、TEAM 無限の神電 四(SHINDEN YON)。 全 17 枚 拡大写真

2015マン島TTレース TT Zero Challengeクラスにて、2年連続で1-2フィニッシュを達成したTEAM 無限の『神電 四(SHINDEN YON)』が、10月26日ツインリンクもてぎにて披露された。

そのスタイルはまるでMotoGPマシンのように研ぎ澄まされており、平均時速およそ188kmを誇るポテンシャルの高さをうかがわせる。

車体サイズは1000ccクラスのスーパースポーツモデルとほぼ同サイズで、ハンドル左側にあるレバーがクラッチのためのものではなく、スクーターや自転車と同じようにリアブレーキ用であることがわかる。モーターがゆえにシフトチェンジの必要がないからで、フットペダルは一切見当たらない。

フレームはCFRP製ツインスパータイプで、出力370ボルト以上のラミネート形リチウムイオンバッテリーを満載。モーターは約150PSを発揮する三相ブラシレスモーターで、油冷式を採用。最大220Nmというトルクを生み出す。

ライダーはメーターパネル上でバッテリー残量を把握できるほか、シートカウル上に全電源をカットできるエマージェンシーボタンがあることや、存在を周知に知らせるためにホーンを装備していることもわかった。

『神電』とネーミングされるチーム無限の電動マシンは、初参戦した12年以来着々と進化し、今季のマシンは4年目を意味し車名の末尾に「四」がつく。

マン島TTは英国領マン島で毎年開催され、107年もの歴史があるオートバイおよびサイドカーによる公道レース。世界でも数少ない公道レースということもあり、世界中から数多くのファンが観戦に訪れる。

TT Zero Challengeクラスはガソリンを燃料とするレシプロエンジンではなく、電動モーターなど排ガスを出さないパワーユニットによるマシンの世界最高峰のレースで、島内1周およそ60kmのコースでタイムを競う。

神電 四に乗るジョン・マクギネス選手は18分58秒743のクラスレコードタイムを樹立し優勝。チームメイトのアンスティ選手もわずか4秒差でゴールし、チーム無限が2014年に続く1-2フィニッシュを達成している。

そのラップタイムはスーパースポーツ600ccクラスの25番手あたり、1000ccクラスでも50位に相当するもの。

ツインリンクもてぎには、マクギネス選手と開発ライダーを務めた宮城 光氏も駆けつけた。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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