【トライアンフ ボンネビル 新型】水冷化と電子制御で生まれ変わった「レジェンド」

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トライアンフ 新型ボンネビルシリーズプレス発表会
トライアンフ 新型ボンネビルシリーズプレス発表会 全 18 枚 拡大写真

10月末、トライアンフとしては7年ぶりのワールドプレミアとなる新型『ボンネビル』シリーズのプレス発表会が英国・ロンドンで開催。多くの報道陣やセレブが見守る中、英国出身の元WSB世界王者、カール・フォガティがプレゼンターを務めるなど盛大なローンチが展開された。

“Bonneville(ボンネビル)”とはかつて地上最速記録を打ち立てたトライアンフのレコードブレーカーにちなんだネーミング。1959年にデビューした初代『T120ボンネビル』は当時最先端のスーパースポーツとして最も成功したモデルとして知られる。

今回久々のフルチェンジとなった新型ボンネビルは“伝説の再生”をコンセプトに、伝統的なスタイルを継承しつつも現代的なパフォーマンスが与えられているのが特徴だ。

新設計エンジンは水冷化され排気量をアップすると同時に動弁系にはあえてOHCを採用しコンパクト化も実現。爆発間隔も従来の360度から、より鼓動感を重視した270度に統一されている。

新シリーズのラインナップは3系統5機種で、エンジンはモデル毎のキャラクターに合わせた仕様を用意。エントリー層を意識したライトスポーツの「ストリートツイン」が900cc、伝統的スタイルを忠実に再現した「ボンネビルT120」がハイトルク型の1200cc、そして本格派カフェレーサースタイルの「スラクストン」がハイパワー型の1200ccへと進化した。

また、ライド・バイ・ワイヤー方式による切り換え式のライディングモードを採用(1200ccシリーズ)。すべてのモデルでトラクションコントロールとABS、スリッパー&アシストクラッチを標準装備とするなど一気に電子制御化が進められ、安全性と快適性も高められた。

詳細なスペックは未発表だが、新設計のシャーシに加え、最大トルクも現行モデル比で「ストリートツイン」が18%、「ボンネビルT120」が54%、「スラクストン」は62%も上乗せされていることから、従来とは別物の走りが期待できそうだ。

今のところ国内導入が決まっているのは「ストリートツイン」と「ボンネビルT120」、「スラクストンR」の3機種。発売は2016年1月にストリートツイン、他は来春から順次投入の予定。歴史に裏打ちされた本物の走りが楽しみだ。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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