【東京モーターショー15】車体にLEDグラフィックを表示、周囲に情報伝える…豊田合成「フレスビー」

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超小型モビリティ「Flesby(フレスビー)」
超小型モビリティ「Flesby(フレスビー)」 全 19 枚 拡大写真

豊田合成は、高分子とLEDを活用した超小型モビリティ「Flesby(フレスビー)」を東京モーターショー2015に参考出展した。2030年ごろの実用化を目指しているが、今回いち早く同製品の機能を垣間見ることができた。

◆車体のLED表示により、周囲のドライバーや歩行者に情報を伝える

フレスビーは走行中に、車体のサイドパネルやバックパネルにLEDでグラフィックを表示することが可能。車線変更といったドライバーの意思のほか、高速道路での急カーブ情報などを、グラフィック表示で周りに伝えることができる。例えば、左折時には、“Turn Left”というメッセージがパネルに表示される。この表示機能により、事故を未然に防ぐことへと繋がる。また、走行モードを周りに知らせることもできる。LEDで車体のパネルにグラフィックを表示する技術自体は、すでに形になっているとのことだ。

ボディにはエアバック機能を有しており、歩行者への安全性が高い。もし学校の校門から児童が飛び出してきてボディの側面に衝突したような場合でも、児童の怪我が起きないことを目指す。また、車体に高分子素材を使用し、衝突後は、ボディが元通りに復元されるとのこと。具体的な高分子素材の選定や、飛び出してきた歩行者をセンシングする技術は今後検討を進めていく。

つまり、LEDによるグラフィック表示機能によって事故を未然に防ぎ、エアバック機能により事故後のダメージを最小限にできることがフレスビーの特徴だ。これらにより、住宅地でも安全に運転できることを目指しているという。

住宅地以外でも、フレスビーが活躍できる機能がある。それは、高速時にボディを形状変化させる機能だ。形状変化により、ボディの空気抵抗を減らし、燃費の向上を図ることができる。会場内ではイメージムービーが流れていたが、来場者からは感嘆の声が上がっていた。これも、2030年に向けての実用化を目指していく。

◆LEDや音、香りによる演出で車内空間にくつろぎを

同社は「ツナガルコックピット”Link”」も参考出展した。こちらも2030年ごろの実用化を目指している。自動運転の実現された社会を想定して、開発を進めているとのことだ。

Linkは「人とクルマ、クルマと景色が”ツナガル”」をテーマとしている。同製品では、ドライバーと車の繋がる点がハンドルにあることに着目。ハンドルによって生体認証を行い、ドライバーの眠気や疲れなどを感知する。眠気を感知した際には、眠気を覚ますようなLEDや音、香りが流れる。今回の参考出展では、ペパーミントの香りがハンドル下から流れていた。

ドライバーと車だけではなく、車と景色の繋がりも考慮。具体的には、景色に応じてコックピットのLEDが光り輝く機能を取り入れる。例えば、緑豊かな山道であれば緑系の色味に輝き、暖色光が照らされているトンネル内ではオレンジ系の色味に輝く。赤色の車が横を通れば、コックピットの一部が赤く輝く。また、雨が降ってきた際には雨しずくが天井部分に投影されたりもする。

その他に、モニター内のナビゲーターと会話をできる機能も設けるとしている。これらの機能により、自動運転で車を操作する必要のない状況下でも、退屈せずに快適なドライブを行えそうだ。

LEDに限らず、自動走行やITSなど、さまざまな技術製品が出展された東京モーターショー15。2030年にはどのような車社会が実現されているのか期待が高まる。

《松木和成》

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