マツダ CX-3 雪上試乗、4WD+ディーゼルの組み合わせで凍結路面もやわらか雪も問題なし

試乗記 国産車
マツダ CX-3
マツダ CX-3 全 8 枚 拡大写真

マツダは北海道の自社テストコースでウインター試乗会を開催した。その際、テストコースを出た一般道での試乗も許された。

選んだ車種は『CX-3』。もちろん駆動方式は4WDだ。CX-3はエンジンがディーゼルのみのラインアップ。4WD+ディーゼルというクロスカントリー系にベストな組み合わせがウインタードライブにピッタリだと思ったからだ。メーカー主催の試乗会ということで、クルマは標準状態。ただしタイヤのみ、ブリヂストンのスタッドレスタイヤ「ブリザックVRX」が装着されていた。

ところが試乗コースのほとんどで雪は解けてしまっていた。しかも天気のよさが手伝って路面はウエットではなく、ドライだ。果たしてこんな状況でウインタードライブのインプレッションができるのか? 不安を持ったままCX-3を北に向ける。ところがその不安はすぐに払拭される。右コーナーを抜けると、路面の一部がほかとは明かに異なる光り方をしている。そう、一部凍結路面のお出ましである。本来なら速度を落とし、その路面を避けるラインを選ぶのがセオリーだが、あえてそのままの速度、そのままのラインで凍結部分に進入する。

プアなタイヤや制御の悪い4WDでこうした路面に進入すると、いきなり前輪をアウト側に持っていかれて怖い思いをするのだが、CX-3の場合は一瞬アウト側に滑ったかと思うと、すぐに前輪はグリップを取り戻し、そのままステアリングを切り増しすればねらったラインに戻ることができる。この制御の速さは、リヤのタイヤにすぐにトルクが伝わるように、微小トルクをリヤデフに送りスタンバイしていることにほかならないだろう。左右タイヤの片側だけが凍結部分になるようなスプリット路面も経験したが、やはり安定感は損なわれなかった。

せっかく北海道まで来たのだから雪の上で撮影したいということで、行き止まりの道の先にクルマを配置するなどした。まったく除雪されていない場所にクルマを出し入れしながら入れて行ったが、こうしたフカフカな雪でも上手にグリップして前に後に進んでくれる。最低地上高が160mmとさほど高くないが、その範囲であればしっかりラッセルできる能力も備えている。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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