【ボルボ V60 クロスカントリー 試乗】ボルボの“十八番”といえる走り&仕上がり…島崎七生人

試乗記 輸入車
ボルボ V60 クロスカントリー T5 AWD SE
ボルボ V60 クロスカントリー T5 AWD SE 全 8 枚 拡大写真

やはりボルボの十八番(おはこ)だなぁ…が第一印象。ベースの『V60』に対し最低地上高を+65mmの200mmとし、フロント・ロアクロスメンバーの追加、『XC70』用サブフレームの採用(リヤ)など、入念に仕立ててある点は見逃せない。

結果、試乗した「V60 クロスカントリー T5 AWD SE」は、標準の『V60』とはひと味もふた味も異なる、ボルボらしい“旨味”が最大限に引き出されていると感じた。とくにオンロードでのしっとりとした乗り味、コーナーにさしかかった際のジワリとしたロールなどがもたらす、XC系ならではの安心感は、ならではだ。その上で最新モデルらしく、乗り味はなめらかで低級な振動のなさには高級感も。このあたりの雰囲気は『V70』系にもヒケをとらない。

搭載エンジンは2.5リットルの5気筒。独特の脈動を伝えながら、人の感性に沿ったパフォーマンスを発揮してくれる。とくに加速時のゆったりと優しいトルクの盛り上がり方は、昔ながらの味わいだ。とはいえ、以前のユニットと較べ、振動、スムースさは明らかに洗練されて感じられ、『850』のそれを源流としながらも、最新モデルのユニットとしての役をキチンとこなしている。6速ATの組み合わせも不満は感じない。

清潔感あふれるとはこうだ…といったインテリアは相変わらず。フロアマットまで明るいベージュ系で、汚れた靴底で乗り込むのが憚られるのは事実だが、厚みがありしっとりとした感触の革シートは身体をしっかりと心地よく包み込む。(当然ながら)『V40』よりゆとりの大きい後席、ラゲッジスペースも実用前提で使いやすい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  5. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る