星になったデヴィッド・ボウイ、俳優としても異才放つ

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デヴィッド・ボウイ- (C) Hulton Archive
デヴィッド・ボウイ- (C) Hulton Archive 全 6 枚 拡大写真

69歳の誕生日に、3年ぶりとなるニューアルバム「★(ブラックスター)」を発表し、その2日後にこの世を去ったデヴィッド・ボウイ。文字通り、星になった希代の天才ミュージシャンは、俳優としてスクリーンでも異才を放つ存在だった。

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キャリア初期に実験映画への出演もあったが、本格的な俳優デビューを飾ることになったのが、1976年に公開された『地球に落ちてきた男』だ。不毛の大地と化した故郷を救うため、地球に舞い降りる宇宙人という魅惑的なキャラクターは、持ち前の美貌に加えて、星や宇宙に関する楽曲を数多く手がけていた当時のパブリックイメージと相まって、ボウイにぴったり。絶望的な未来を前に、精神をむしばまれる主人公の姿は、創作活動のプレッシャーから薬物に溺れた時期のボウイ本人にも重なり、痛々しくもリアリティを伴っていた。

アルバム「レッツ・ダンス」でワールドワイドな商業的成功を手にした1983年には、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』に出演し、日本での人気・知名度はピークを迎える。同年にはトニー・スコット監督の『ハンガー』で吸血鬼、1986年公開のファンタジー大作『ラビリンス/魔王の迷宮』ではヒロイン(演じるのは当時16歳のジェニファー・コネリー)の弟をさらう迷宮の主と、いずれも“異界の住人”を好演。片や1991年に公開された最後の主演映画『ニューヨーク恋泥棒』では、イギリスからプレイボーイ役で軽妙な(微妙でもあった)演技を披露していた。

こうした主演、助演級の作品に加えて、キテレツなFBI捜査官を怪演したデヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』、なりきり演技でアンディ・ウォーホルを完コピした『バスキア』、本人役で登場した『ズーランダー』など、「登場は一瞬でも、インパクトは絶大」な芝居も俳優・ボウイの大きな魅力。クリストファー・ノーラン監督の『プレステージ』では、発明家のニコラ・テスラを貫録たっぷりに演じ、共演したヒュー・ジャックマンのお株を奪った。

さて、ボウイと映画にまつわるトピックとして注目したいのが、先日発表された第73回ゴールデン・グローブ賞のミュージカル/コメディ部門作品賞に輝いた『オデッセイ』。探査ミッション中の事故で、たったひとり火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバルを描いた本作では、ボウイの代表曲である「スターマン」が絶妙なタイミングで流れ、物語をポジティブに押し上げる推進力になっている。また、ボウイの息子で映画監督のダンカン・ジョーンズ(『月に囚われた男』『ミッション:8ミニッツ』)の最新作『ウォークラフト』が、今年公開される予定だ。

【シネマ羅針盤】星になったデヴィッド・ボウイ、俳優としても異才放つ

《text:Ryo Uchida》

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