5日、50周年記念企画の概要について発表した富士スピードウェイ(FSW)は、併せてさらなる施設充実についても公表している。
2005年シーズンを前に、コースレイアウトを含めて大きく生まれ変わったFSW。その後も継続的に施設充実が行なわれてきているが、今季以降も引き続きさらなる向上が図られる。
まず観客目線のところでは、グランドスタンド1階席の改修を本年より3期に分けて実施。これは安全性向上を目的とした耐震強化、また新たな観戦環境づくりを目指して「車いす専用観戦エリア」や「グループシート」を1階席上部に新たに設置するものだ(第1期工事は3月中旬完了予定で、26~27日のSUPER GT公式テスト時より利用可能となる予定)。
原口英二郎FSW社長は今後の課題として、「男性、そして40歳代が主流であるビッグレース開催時の観客層を、より広いものにしていきたい」との意を語っており、これまでも実施してきた授乳室やトイレ等に代表されるファミリー関連の施設・サービスの向上に一層努めていく旨も表明している。
レース目線では、より正確かつ迅速なジャッジのために、コース管制システムのリニューアルを実施。管制室をコントロールセンター1階から2階に移動し、コース監視カメラをデジタルハイビジョン化、さらに日本のサーキットでは初めてとされる「4Kカメラ」も4台が追加配置された。
4Kカメラの設置場所は、パッシングポイントとなることが多い「第1コーナー」「アドバンコーナー(ヘアピン)」「ダンロップコーナー」「パナソニックコーナー(最終コーナー)」の各所。より正確で迅速なジャッジを可能とすることで、「ペナルティにつながる事案等が発生した場合にもなるべくレース中のペナルティ消化を促進し、お客さまが帰路につかれてから結果が変わることがないようにしたい」との意をFSWのスタッフは語っている。
いろいろな意味で、より観戦しやすいサーキットへ。FSWは次の50年に向けてこれからも前進を続ける。