アルマ望遠鏡で、宇宙にある謎の赤外線放射の起源を解明…東京大学の研究チーム

宇宙 科学
モヤモヤとした赤外線放射が、今回のアルマ望遠鏡を用いた研究により個別の天体に分解された様子のイメージイラスト
モヤモヤとした赤外線放射が、今回のアルマ望遠鏡を用いた研究により個別の天体に分解された様子のイメージイラスト 全 4 枚 拡大写真

東京大学宇宙線研究所の藤本征史氏と大内正己准教授をはじめとする研究チームは、アルマ望遠鏡を使って、人類史上最も暗いミリ波天体の検出に成功、これら天体から放射される赤外線がこれまで謎だった宇宙赤外線背景放射の起源であることが明らかになった。

【画像全4枚】

宇宙では、赤外線、マイクロ波、可視光といった弱い光があるが、このうち赤外線はその起源が明らかになっていない。

研究チームは、公開されている約900日間に及ぶアルマ望遠鏡観測データをくまなく調査し、更に背景天体が重力レンズ効果で増光されることを利用して、これまで検出することができなかった、より暗い天体を網羅する探査を実施した。この結果、研究チームは133個の暗い天体を発見、その中にはこれまで発見されていたものよりも最大で5倍も暗い天体が含まれている。その明るさと数を足し合わせると赤外線のほぼ全てに相当することが今回分かった。

また、今回の研究で見つかった暗いミリ波天体をハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡の光赤外線の画像で調べた。その結果、暗いミリ波天体のうち約60%の正体は、これまで光赤外線の観測で知られている遠方銀河だと分かった。残りの約40%の天体は、光赤外線観測では姿が見えない天体だった。

今回の研究によって、宇宙赤外線背景放射の起源が銀河などの天体であることが明らかになった一方で、これらのうち40%については正体不明の新タイプの天体である可能性が出てきたとしている。

研究チームは今後、アルマ望遠鏡を用いた詳細観測によって、こうした暗いアルマ天体の正体を明らかにすることを目指す。

《レスポンス編集部》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』次期型はプレミアムSUVに進化!? RAV4、クラウンとの差別化どうなる?
  2. 「早く出てほしい!」トヨタ『カローラツーリング』次期型にSNSは興味津々! 期待の5つのポイントとは
  3. テインのスズキ『エブリイワゴン』向け車高調、ローダウン2モデル・リフトアップ1モデルを一挙発売
  4. 【プジョー 308SW GTハイブリッド 新型試乗】“新顔”になってスッキリ、ワゴンながら走りの良さに感心…島崎七生人
  5. 斬新すぎるホンダの電動二輪『EV アウトライヤー・コンセプト』が世界的デザイン賞に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. 電動車は誰が最後まで面倒を見るのか…KPMGコンサルティング プリンシパル 轟木光 氏[インタビュー]
  4. 中国サプライヤーが日本市場へ本格攻勢、“長期戦略”と“チャイナスピード”両立する「DESAY SV」次の一手とは
  5. トヨタ・モビリティ基金、欧州水素地域イニシアチブ始動…最大5地域を支援
ランキングをもっと見る