【シボレー コルベット Z51スペックB 試乗】直線番長だと思っているなら出直した方がいい…諸星陽一

試乗記 輸入車
シボレー コルベット Z51スペックB
シボレー コルベット Z51スペックB 全 7 枚 拡大写真

1950年代に初代モデルが登場したシボレーの2シータースポーツ、『コルベット』はアメリカを代表するスポーツカー。現行モデルはC7の型式をもつ7代目にあたる。

今回試乗したモデルは「Z51スペックB」と呼ばれる限定車でわずか7台しか輸入されていないモデル。カーボン製のルーフなどが採用されるハイパフォーマンスなコルベットだ。さてコルベットといえばアメリカンスポーツカーということで、多くの人に認識されている。そして、アメリカンスポーツカー・イコール直線番長という印象を持っている方も多いだろう。しかし、コルベットについてはその先入観をなくしてほしい。

ハンドリングはシャープで、きっちりと路面をホールディングしていくタイプのものだ。サスペションがしっかりと動いて路面を追従する。ヨーロッパのスポーツカーに比べても遜色のない、コーナーに対してクルマの動きがビシッと決まるものでワインディングを走っての楽しさは十分に感じることができる。

車重は約1.5トンだが現代のクルマとしてはさほど重くはない。この車重に対して460馬力/630NmのV8エンジンを積むのだから、パワーウエイトレシオも十分だ。試乗車は最近では国産車でも珍しいMT。段数は7速もある。MTにはアクティブレブマッチング機能が付き、シフトダウンする際には自動的にブリッピングが行われ回転数が合うので、MTの運転に慣れてない人でも楽だろう。ただ、ある程度なれている人の場合は、ヒール・アンド・トゥでリズムを採って走ることも多く、そうした場合はオフにして乗ったほうがいいだろう。

センターコンソールのモニターはスイッチを押すと、下側に収納され奥のシークレットスペースが現れるといった遊び心があるところもいかにもアメリカのスポーツカーという感じで好感が持てる。

価格は1069万円。絶対値としては高価なクルマだが、ヨーロッパのスポーツカーと比べたら存在感なども含めて買い得感(という表現が適切かどうか疑問も残るが)はある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  4. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  5. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る