ヤマハ発動機のブースにはさまざまなオートバイのほかに1台の電動アシスト自転車が展示されていた。それは「YPJ-R」と名付けられたロードバイクで、昨年12月の発売以来、売れ行きが好調で品薄状態になっているという。
YPJ-Rは同社がこれまでにない新たな価値やシーンを提供する電動アシスト自転車として開発したものだ。特に「軽さ」と「見た目のかっこよさ」にこだわった。その結果、電動らしくないデザインのロードバイクに仕上がった。
ただ、それを見た自転車愛好家はロードバイクのエンジンは人間の足、それに電動アシストなど必要ないのではないかという人も少なくなかった。ヤマハ発動機関係者もその動向を気にしていたそうだ。
ところが発売してみると、同社関係者も驚くような売れ行きとなり、ものによっては2か月待ちになったものも出てきた。「生産体制も整い、まもなくバックオーダーは解消される見通しです。4月以降は納品も正常にできると思います」と同社関係者は説明する。
客層もこれまでの電動アシスト自転車とは全く違い、男性が主流。年配男性の“リターンライダー”や若い男性が多いという。「このYPJ-Rによって、電動アシスト自転車のユーザーを広げることができた」と同社関係者は喜ぶ。この調子が続けば、年間販売目標の1000台をクリアしそうだ。