東武鉄道は5月12日、特急『りょうもう』で運用している200系電車6両(6両編成1本)の塗装を、台湾鉄路管理局の自強号『普悠瑪(プユマ)』のデザインに変更すると発表した。6月17日から運転される。
『普悠瑪』は、台湾鉄路の潮州~高雄~台中~台北~花蓮~台東~知本間で運転されている自強号(日本の特急列車に相当)の愛称。日本車輌製造(日本車両)製のTEMU2000形電車を使用している。TEMU2000形は2012年以降、152両(8両編成19本)が製造されており、カーブ通過時の速度向上と乗り心地の改善を図る車体傾斜システムを搭載。車体は白をベースに赤色のラインで装飾されている。
東武の発表によると、2015年12月に台湾鉄路と締結した友好鉄道協定の一環。『りょうもう』の200系6両(6両編成1本)に『普悠瑪』と同じデザインの塗装とラッピングを施す。友好鉄道協定の締結記念エンブレムや、今年導入分のTEMU2000形のみ掲出されているサルのマークも、6月17日から12月31日まで掲出する。東武鉄道の車体デザインが海外の鉄道事業者のデザインに変更されるのは初めてという。
運転範囲は、浅草~伊勢崎・赤城・葛生間。初日の6月17日は、浅草11時20分発の『りょうもう13号』で出発式を行う予定だ。
日台の鉄道事業者による提携は、現在の大井川鐵道と阿里山森林鉄路による姉妹鉄道提携(1986年)が初めてとされているが、2010年頃から日本の他の鉄道事業者も台湾鉄路との姉妹鉄道提携や友好鉄道協定を締結する動きが活発化した。今年の2月からは、京急が台湾鉄路の車両に似せたラッピング車の運転を開始。台湾鉄路も5月12日から京急の車両に似せたラッピング車の運転を始めている。