【BASFカラートレンド16】生活に溶け込む最新技術をカラーで表現

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グローバルトレンドのテーマ、SECOND BRAIN-拡張する心身-
グローバルトレンドのテーマ、SECOND BRAIN-拡張する心身- 全 5 枚 拡大写真

BASFでは毎年、2~3年先のカラートレンドを予測している。今年のトレンドのコンセプトは“パララックス(多面的な視点)”で、これをベースに2つのグローバルテーマと、3つの地域別テーマが作られた。

グローバルテーマは“CONTINUUM-境界のない広がり-”と、“SECOND BRAIN-拡張する心身-”で、前者は社会性をベースに捉えたテーマで、後者は技術が背景にあるテーマである。

SECOND BRAIN-拡張する心身-についてBASFジャパンコーティングス事業部カラーデザインセンターアジア・パシフィックチーフデザイナーの松原千春さんは、「最新のテクノロジーがいまや特別ではなく、我々の生活の一部、ひいては体の一部になったような感覚で使われ始めている」と現状を分析。そして、「便利になればなるほど我々の考え方、精神的、そしてフィジカルな面を進化させて、体の機能の一部、サイボーグになったかのような方向になってきている」と話す。その一例としてGoogleグラスなどを挙げ、「我々の身体機能をより高めるようなものも出てくるだろう。それによって我々の体験、感情、感覚がより拡大していくことをテーマにしている」という。

このテーマのカラーは、「感覚や感情を取り込み、我々を新しい領域に導くテクノロジーの存在感を表現。テクノロジーを分離して考えるのではなく、より有機的に我々の生活の一部や体の一部として、親しみのあるものとして取り込んだ表現で、明瞭で主張のなるカラーグループだ」とする。

具体的には、「技術革新を背景に持つが生活の一部になっている技術なので、親しみがありながら、技術も感じさせる色を提案している」と松原さん。アジアパシフィックからはホワイトパールが提案された。このカラーは、「既存のものに比べるとかなり粒子感を細かく敷き詰めた感じがある。自動車のカラーとしてはニッチだが、全体では少し温かみのあるホワイトに仕上げており、親しみやすさがありながら、光ったところはすごくシャープに白く輝く。そこが技術的なイメージだ」と説明。

また、ブラックでは、ガラスフレークを活用し荒いアルミも使用しているモノが提案された。「デジタル社会の技術的なもの、先端技術をイメージし、その広がりが無限大の可能性を持つようなイメージで、例えばブラックホールのような立体感を表現したいという思いで開発した」とし、「ブラックは引き続きとても重要なカラーではあるが、個性的な表現が求められるので、ここでは荒い表現をしている。細かい表現と荒い表現が中心になるだろう」と述べた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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