東北大学の共同研究グループ、全固体リチウムイオン電池用負極材料を開発

エコカー EV
世界で初めて大環状有機分子を電極に使った全固体リチウムイオン電池
世界で初めて大環状有機分子を電極に使った全固体リチウムイオン電池 全 1 枚 拡大写真

東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の磯部寛之主任研究者、佐藤宗太准教授と折茂慎一主任研究者の共同研究グループは、全固体リチウムイオン電池の新しい負電極材料を開発した。

今回、世界で初となる「大環状有機分子がリチウムイオン電池負電極の好適材料となる」ことが示された研究成果となった。新しい分子材料「穴あきグラフェン分子(CNAP)」は、汎用されている黒鉛(グラファイト)電極の2倍以上の電気容量を実現し、大容量は65回の充放電後でも保たれた。

共同研究グループは、分子材料内に精巧につくりこんだ細孔が、大きな電気容量の秘密であることを解明したとしている。新材料のもとは防虫剤などに使われている「ナフタレン」で、これを化学の力により「大容量電池のための材料」に変換できることを示した。

最先端の研究力を持つ有機化学の力によって近い将来、高性能電池のための分子材料が自在に設計されることを期待させる成果となったとしている。

今回の研究成果は、国際学術雑誌スモール誌(Small)に掲載された。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  2. トヨタ、愛知県豊田市に新車両工場を建設へ…2030年代初頭稼働めざす
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. 懐かしのクルマが昭和の街並みをパレード…喜多方レトロ横丁 昭和レトロモーターShow 2025
  5. 航続262kmの新型電動バイクが約10万円から、ビンファストが2モデル発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る