【ハーマン オートモーティブ】クラウドとつながるクルマ、カギは「scalable」「OTA」か

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ハーマンインターナショナル・Hans Roth氏
ハーマンインターナショナル・Hans Roth氏 全 20 枚 拡大写真

世界最大級のオーディオメーカー、ハーマン・インターナショナルがとらえる先進運転支援システムは、どんな世界か…。同社日本法人の名古屋オフィスで5月下旬、その一端を垣間見た。キーワードは、スケーラブル(scalable)とOTA(Over The Air)アップデートだ。

ニューヨークモーターショー16で披露されたハーマンのスケーラブルなインフォテイメントやSoC(System on a Chip)による車載オーディオソリューションは、いずれも同社の新たなコンセプト=LIVS(Life-Enhancing Intelligent Vehicle Solution)にそったプランで、車載コンピュータとクラウドを統合したエンドツーエンドシステムのひとつ。

名古屋オフィスの技術体験フロアには、メルセデスベンツやフォルクスワーゲン、アウディなどに採用されている、インフォテインメントシステムのデモ機が置かれていた。「完成車メーカーやサプライヤーなど、市場のニーズにあわせた拡張性の高いソリューションを提供できる」と同社。

ハーマンでは、コンパクトカーなどに向けたエントリーレベルのプラットフォームではスマートフォンと連携した低価格パッケージをはじめ、プレミアムモデルなどへのミドル/ハイエンドインフォテイメントまで、幅広いソリューションを用意。拡張性という意味も含まれるスケーラブルとOTAアップデート売り文句に、柔軟なハードウェア設計・運用サービスを展開する。

「スケーラブルなうえに、セキュリティや接続性も常に更新させることで、メーカー側の開発期間の短縮に貢献する。またSoCで、クラスタ、ADAS(先進運転支援システム)、センシングなどをひとつのコンポーネントに集約することで、パーツ削減、軽量化も期待できるだろう。こうして集められたデータはすべて、クルマの自動運転技術にフィードバックされる」。

また、スマートフォンやタブレットの操作感に慣れ親しんだユーザーが、クルマの運転にもシームレスに移行できるよう、スマホライクなタッチ感・操作感・安心感を車載側にも注ぎこむ。iPhoneの「CarPlay」や、Googleの「Android Auto」などのミラーリングについてもサポートする。

スマートフォンの自動更新と同じように、クルマの神経や脳となる情報システムを最新の状態にリアルタイム更新するOTA(Over The Air)アップデートも同社の売りのひとつ。Bluetooth、Wi-Fi、LTEなどを介し、同社「5+1 マルチレイヤーセキュリティ」で、クルマを走らせながらアップデート。「メカニックやディーラーにクルマを預けることなく、常にデータを自動更新させることが求められている。自動運転に向けた最重要課題のひとつ」と同社は伝えていた。

《レスポンス編集部》

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