【ボルボ XC90 T8】シフトバイワイヤでスウェーデンの工芸品を採用

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ボルボ XC90 T8
ボルボ XC90 T8 全 8 枚 拡大写真

ボルボ『XC90』のプラグインハイブリッドモデル、「XC90 T8」のインテリアには、スウェーデンの工芸品があしらわれている、

それはシフトノブだ。「T8専用のシフトノブは、スウェーデンのオレフォス社のクリスタルガラスで出来ている」とはボルボ・カー・ジャパンマーケティング部プロダクトグループプロダクトスペシャリストの岡田勝也氏の弁。

その作成方法はガラス細工を作るときと同じで、熱い窯の中に溶けたガラスを長い管の先に付け息を吹き込んで整形するものだ。岡田氏によると、「このひとつのシフトノブを作るのに15人以上の職人の手がかかる、まさしく手作りの工芸品のような作品だ」という。実は数年前からボルボはコンセプトカーにこのようなクリスタルガラスのパーツを提案してきた。それが初めて生産車に具現化したのだ。

このようなユニークな素材のシフトノブが採用できた理由について岡田氏は、「他のモデルは通常のセレクトレバーだが、T8はシフトバイワイヤ方式なので、いわばスイッチのようなイメージで操作が可能だからだ」と説明した。

そのATでは、T8独自のBポジションと呼ばれるモードがある。これはブレーキの“B”を指しており、ERAD(Electric Rear Axle Drive)、リアモーターを使用して得られるエンジンブレーキ効果をより強くすることが可能というモードで、「積極的に充電を行う走行モードだ」と話す。

また、ハイブリッド化によって、T8はガソリンモデルに対し約200kg重量増となった。そこで、ブレーキシステムが強化された。「フロント、リアともにブレーキディスクは大径化され、ブレーキシステムそのものもブレーキバイワイヤ方式を使ったもので、リアモーターを利用した回生ブレーキが採用されている」と述べる。

同時に、標準のサスペンション仕様(オプションでエアサスペンションもある)の場合は、リアはコンポジット素材の一枚もののリーフスプリングを採用しているが、T8はこのリーフスプリングの厚みを増した強化タイプが採用される。更に、リアのショックアブソーバーもツインチューブ式からモノチューブ式に変更され、フロントサスペンションのコイルスプリングも強化型になるなど、重量増に応じて仕様が変更されていることを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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