【日産 プロパイロット】イメージは副操縦士…まずはセレナで高速道路の単一車線から

自動車 テクノロジー 安全
日産自動車 電子技術・システム技術開発本部 AD&ADAS開発部 プロジェクト開発グループ 主管 矢作悟氏
日産自動車 電子技術・システム技術開発本部 AD&ADAS開発部 プロジェクト開発グループ 主管 矢作悟氏 全 7 枚 拡大写真

13日発表された日産の「プロパイロット」は、自動車専用道路の単一車線での自動運転アシストを実現するという。まずは年内に新型『セレナ』に投入される。

単一車線の制御は、「主に渋滞走行と長時間の巡航走行という、高速道路で負担を感じる二大シーンでのベネフィットをめざしている」(日産自動車 電子技術・システム技術開発本部 AD&ADAS開発部 プロジェクト開発グループ 主管 矢作悟氏)という。

その機能は「スピード維持」「追従・停止・停止保持」「ステアリング制御」の3つ要素によって実現される。ただし、どの機能もすでに実用化されているものばかりである。スピード維持はクルーズコントロールで可能だ。前車への追従走行(スピード維持+加減速+停止)は、日産ではインテリジェントクルーズコントロールで実現している。ステアリング操作もレーンキープ機能ですでに行われている。

これらの既存技術とプロパイロットとの違いは、停止保持の機能とステアリング制御を停止から高速走行までの速度域で行うようにしたこと、そして、ハンドルから手を放しても機械の制御だけでコーナーをトレースできるように制御ロジックを変えたことだ(矢作氏)。

例えば、インテリジェントクルーズコントロールは、追従走行で停止する場合はVDCによるブレーキ制御を行っているが、停止状態をいつまで続けることはできない(実用的な制御がむずかしい)。プロパイロットでは電動パーキングブレーキを利用して、3分以上の停止で作動させるようにした。これによって事故渋滞のようなシチュエーションにも対応する。

レーンキープ機能ではあえて抑えたステアリングの介入も強め、舵角を制御する角度の解像度も20倍細かくしたという。人間の操作がなくても、細かい修正操舵や旋回操作を自動化支援する。道路の細かいうねり、カント(バンク)のある道でも安定した走行が可能となる。S字カーブなども、レーンを逸脱しないための制御というより、積極的にカーブを曲がっていくラインをトレースするようにしている。

プロパイロットの操作は簡単で、基本的にはステアリングのスイッチで行う。プロパイロットの状態や情報は専用7インチディスプレイに表示される。グラフィカルな画面で、プロパイロットのON/OFF、設定速度、車線を認識しているか、ステアリング制御を行っているか、などが確認できる。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. 『アトレーRS』ベースで力強い走り! 軽キャンピングカー「HAPPY1 Turbo」585万円で発売
  3. ホンダ『レブル』1万2000台以上をリコール…最悪の場合、エンストして再起動できない
  4. スズキ『エブリイ』が災害時は「シェルター」に、軽キャンピングカーの新たな可能性
  5. 新タイヤメーカー「TIRE FROG」設立、第1弾「ヤンキー701」は7月7日発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
ランキングをもっと見る