【ストップ 粗悪修理】走行中にサスペンションメンバーが脱落…不完全修復の全貌 その5

自動車 ビジネス 国内マーケット
写真1-1
写真1-1 全 8 枚 拡大写真

本記事では、BSサミット事業協同組合・業界問題委員会を中心に収集している他社工場での粗悪修理の事例を紹介していく。目の届かない部分における手抜き処置や、質の低い作業など、粗悪修理の行われた車両は、命の危険も伴う。今後このような不具合車両が無くなるよう、安全で適切な修理を行うことの重要性を呼びかけていきたい。

溶接や防錆処理が不十分!

フロント左右の損傷事故で入庫した車両。外板パネルを外して点検したところ、右前部の骨格パネルに過去修理の形跡があり、溶接や防錆処理が不十分でサビが発生していた。

さらにフードレッジパネルの取付けも曲がっていた。その結果、ヘッドランプの取付けにも悪影響をおよぼし、ヘッドランプの光軸もずれていた。不完全修理の典型的な事例と言える。 (写真1-1、1-2)

過去の損傷がそのままで修理を中断!?

リヤバンパーの取り替えで入庫。リヤバンパーを外してみると、リヤーパネルが過去の事故で座屈損傷したままだった。しかも修理作業が中断した状態で、室内側には作業穴が空いており、この穴をガムテープで塞いであった。

今回はリヤバンパーの軽度な損傷で入庫したが、もう少し入力の大きい事故だった場合は、衝撃力を吸収できず、乗員に重大な損傷を与えていた可能性がある。 (写真2-1、2-2、2-3)

溶接不足でサスペンションメンバーが脱落!

過去の修理作業で、溶接不良(MIG溶接強度不足)が原因で走行時にサスペンションメンバーが脱落した例。通常では考えられない不具合だ。写真を見てもわかるように溶接個所の溶け込みが不完全な状態になっている。 (写真3-1、3-2)

警告ランプ点灯の原因は…

ABSの警告ランプ点灯で入庫。車両の状況を調べたところ、ABSアクチェーター取付け部が割れていた。これが原因で接触不良となり、警告ランプが点灯したことが判明。

ABSアクチェーターは、過去修理時に新しい部品へ交換されていたのだが、ハーネスコネクターのひび割れが未確認だったと思われる。その結果、今回の不具合につながった。 (写真4-1)

《カーケアプラス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る