【ルノー カングー EDC 試乗】「買いやすい、所有しやすい」カングーの魅力がさらに上がった…諸星陽一

試乗記 輸入車
ルノー カングー ゼンEDC
ルノー カングー ゼンEDC 全 9 枚 拡大写真

ルノーのハイトワゴンとして高い人気を誇る『カングー』に1.2リットルエンジン+デュアルクラッチ式ATを搭載する「ゼンEDC」が追加された。

【画像全9枚】

全幅1830mmと都内で使うには幅広なボディだが、4.3mという全長がそれをカバーしてくれる。都内の住宅地でなく郊外に出ればカングーの使い勝手はかなりいい。乗車定員は5人を確保し、荷物もタップリと積めるのだからワゴン的な使い方にも十分と耐える。しかもいわゆるステーションワゴンとは異なり、背の高いワゴンなので搭載量は相当なものとなる。

現在、カングーに用意されているエンジンは115馬力/190Nmの1.2リットルターボと105馬力/148Nmの1.6リットル自然吸気の2種。このうち1.2リットルターボにデュアルクラッチ式ATのEDCが追加された。従来の4MTとギヤ比を比較してみると、4ATよりも低いギヤ比で発進でき、巡航時は低いギヤ比が使える設定。さらに各ギヤ比はクロスレシオとなっている。

このギヤ比の変更は走りにも明確に現れている。まず発進の力強さが違う。もともと低速トルクのある1.2リットルターボのトルクをローギヤードなミッションによってさらにトルクを増大しているので、発進は1.5~1.8リットルなみの力強さを感じる。その後の加速も申し分なし、アクセル操作に対するクルマの反応はよく、ぐいぐいクルマを前に進める。そして、高速巡航に入れば、ギヤ比の高さを生かした走りが可能だ。

デュアルクラッチを採用したことによって、ミッションのつながりはスムーズそのもの、CVTのようにシームレスな印象を受ける。高速巡航時は風切り音やタイヤノイズが気になるが、車格を考えれば許容範囲と言えるだろう。ハンドリングに関しては、ボディシルエットから想像するような鈍重な感じはない。スポーツカーのような動きではないが、サスペションがしっかりと動きつつ、タイヤがグリップするタイプ。車高が高いだけにこの動くサスペションが安心感を与えてくれる。

高い実用性を持ちながらも、輸入車というあこがれの部分をくすぐってくれる。そして、国産車にはないパッケージング…といろいろな部分で買いやすい、所有しやすいのがカングーのいいところ。このEDCはそのカングーの魅力をさらに向上したモデルと言える。価格も259万円と買い得感がある。

ただひとつ残念なのが、指定燃料がプレミアム(ハイオク)ガソリンであること。スポーツカーなら許容もできるが、カングーにプレミアムはもったいない感じ。燃費を使用量でなく、金額で考えると、プレミアム仕様であることでレギュラーより10%前後燃費ダウンとなる。そろそろヨーロッパのメーカーも、日本の石油元売りも考える時期に来ているのではないだろうか?

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 次期トヨタ『GRスープラ』はハンマーヘッド顔に!? 450ps級ハイブリッドで2027年登場の可能性
  2. 【トヨタ RAV4 新型試乗】おそろしくスムーズなハイブリッド、まさに「至れり尽くせり」…中村孝仁
  3. ホンダ23車種、ガソリンが漏れるおそれ…6月掲載のリコール記事まとめ
  4. 初代ホンダ NSXベースのスーパーカー『Tensei(転生)』、北米販売体制が決定
  5. ヤマハの原付電動スクーター『JOG E』全国発売へ、本体のみなら約16万円で買える
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ETASとエレクトロビット、ADAS向け統合ソフトウェア基盤を発表…人とくるまのテクノロジー展 2026
  2. ボッシュがなぜ「しろくまくん」を買収したのか? “熱とAI”が変える、SDV時代の勝算
  3. BMW工場にヒューマノイド「Figure 03」導入…フィジカルAIで全身協調制御
  4. BYD12万人の技術力と日本市場への本気度、補助金逆風下「ラッコ」の戦略とは…BYD Auto Japan 東福寺厚樹 代表取締役社長[インタビュー]
  5. バックミラーは「銀座4丁目」だった…電子ミラー最大手「ジェンテックス」が握る車内センシングの主導権
ランキングをもっと見る