元F1レーサーでオートバックス レーシング チーム アグリの監督を務める鈴木亜久里氏が8月20日、都内で開催されたカストロールのイベントに登壇した。カストロールとの出会いや、レースとエンジンオイルの関係性、そして理想とするエンジンオイルについて語った。
鈴木氏は「僕はゴーカートから始めたが、その頃のゴーカートは全部カストロールだった。今のオイルは全合成だけど、昔はヒマシ油という、植物の種を絞ったもので、カストロールの植物性のオイルでないとエンジンが焼け付いちゃった。他にも植物性のものが出てたけど、カストロールじゃなきゃだめだった。それがカストロールとの出会い」と当時を振り返る。
その上で「カートの時はずっとカストロール。その後は、乗せてもらうチームによって変わった時期もあったけど、今はもうカストロールに決めている。なぜ同じオイルを使い続けるかというと、オイルでトラブルは絶対に起こらないと思っているから。レースに臨む上で不安要素はすべて排除したいと思うとカストロールを使うことがベスト。何が素晴らしいかといったら裏切らないこと」とカストロールのオイルを利用するメリットを強調した。
また「レースは、あれだけエンジンを回転させて、距離走ってという結構過酷なもの。そんな状況下でもカストロールを使っていれば問題がおこらない」とし、その関係は「夫婦関係みたいなもの」だという。「何も心配することないからすごく楽」という信頼が、安心してレースに臨む環境を作っていると語った。
最後にイベント参加者から「今後オイルに求めることは?」という質問が飛ぶと「オイルのことを考えさせないオイルが欲しい。車のセッティングでもタイヤでも、いつも悩まなくちゃいけない。でも、これを使っていれば問題ないというオイルは、そのことを考えなくて良くなる。それが一番大事」と答えていた。