【ホンダ NSX 新型】生産責任者「景気動向に左右されない柔軟な生産ライン」
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PMCでNSXの生産責任者を務めるクレメント・ズソーザ氏は「通常のスーパースポーツカーが生産されている施設とはかなり異なるものになっている」と語る。
というのも「我々がこのプリジェクトを始める際に、当時社長だった伊東孝紳氏から、初代NSXは残念なことに世界経済が後退したことや他の要因によって製造をやめざるを得なかった過去があったので、今回は非常に少量生産で新しい生産方式を編み出すことで、再び景気後退に直面しても生産を続けることができることを念頭においた工場にしなければならないという大きな課題をもらった」からだ。
そこで「我々は少量生産プロジェクトを立ち上げて、様々なメーカーの手法を調査して、そこから全く新しい革新的な生産方法を確立した」という。
具体的には「車体製造で大きなチャレンジとなったのが、アルミニウム素材を溶接する工程で、熱による変形を抑えるために、様々な製造拠点を訪れた。ホンダの熊本製作所で二輪車の生産ラインもみたが、やはり新しいやり方が必要とわかり、景気動向に左右されない柔軟な製造方法ということも念頭に置いてできたのが、360度回転式の治具をもった溶接ロボットによって高精度な溶接を実現することで熱による変形を最小限にとどめた」と話した。
《小松哲也》