矢野経済研究所は、車載モータ世界市場に関する調査を実施。その結果を「車載モータ市場の最新動向と将来展望 2016」にまとめた。
調査は車載用TP、自動車システムメーカ、モータメーカ等を対象に、2016年5月~8月の期間、同社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリングならびに文献調査を併用して行った。
調査結果によると、2015年の車載モータ世界市場規模は約28億5900万個で、2020年には約36億3200万個、2025年には2015年比56%増の約44億0600万個まで大きく伸長すると予測する。2020年に向け各国で燃費規制の厳格化が進む中、ハイブリッド車や電気自動車など、次世代自動車の普及や、燃費改善技術の積極的な採用が世界的に進められており、こうしたことを背景に車載モータの新たな需要が広がっている。
同調査では、車載モータをパワートレイン、シャシ、ボディ、次世代自動車システムの4領域に分けて分析。2015年の世界市場規模において最も大きな比率を占めるのは、パワーウィンドウやパワーシート、ダンパモータ等のボディ領域で、全体の73.5%を占める。一方、主機モータや電動コンプレッサ、各種電動ポンプ等、次世代自動車システム領域は、現状では需要個数が少ないが、今後次世代自動車の普及に伴い増加が見込まれ、2025年には全体の1.8%を占めると予測する。