帝人、北米最大の複合材料成形メーカーを買収

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帝人は、北米最大の自動車向け複合材料成形メーカーであるコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP)を買収すると発表した。

今年12月にCSPの全株式を8億2500万ドルで取得し完全子会社する。これにより帝人は、北米における自動車向け複合材料製品事業の基盤となる販売チャネルを確保、同事業の1次サプライヤーとしてグローバル展開を加速する。

CSPは、1969年の設立以降、自動車軽量化のための樹脂製部品を北米の自動車メーカーに提供しており、中でもGFRP(ガラス繊維強化複合材料)などの熱硬化性複合材料を使用した自動車向け部品では、北米最大の1次サプライヤーで、米国の主要な自動車メーカーとの取引関係を持つほか、欧州・日本の自動車メーカーに向けても多くの採用実績を持つ。

帝人は、今回の買収で北米自動車市場に販売チャネルを獲得すると同時に、CSPが自動車メーカーから求められてきた軽量化や高強度化などの要求に対し、炭素繊維複合材料の技術を活用することで、より幅広いソリューションを提案する。

また、世界的な環境規制強化に伴う環境負荷低減やコストダウンといった自動車メーカーのニーズに対し、CSPのGFRPや、帝人のCFRTPなどの高機能複合材料により「車体部品の軽量化」「部品点数の削減」「リサイクル性の向上」、「従来部品を超える付加価値」を提供する。

今後、帝人は1次サプライヤーとして素材選定から部品設計にまで踏み込んだ提案力を強化するとともに、グローバル安定供給体制を確立する。2020年以降の環境規制強化に対応した車体軽量化に向けて提案力を強化するため、炭素繊維、ガラス繊維に限らない材料の拡充や、他の材料メーカーとの協業などを図り、自動車メーカーに対するソリューションプロバイダーとなることを目指す。

さらに、CSPのフランスにある開発センターや、帝人グループの関連拠点を活用し、欧州・日本・アジアの自動車メーカーに向けた提案力を拡大することによりグローバル展開を加速する。

これらによって帝人では自動車向け複合材料製品事業を、2030年近傍に売上20億米ドル規模に拡大していくことを目指す。

《レスポンス編集部》

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