これからのクルマはどうなる?…デザイナーたちが本音トークを展開

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トークイベントの様子
トークイベントの様子 全 8 枚 拡大写真

カーデザインのおもしろさや魅力、そして将来について語り合うトークイベント「カーデザインバトル・トークショー&サイン会」が9月26日、代官山T-SITE(東京・渋谷区)で開催された。

これは8月28日におこなわれた「アルティメット・カーデザインバトル」の関連イベント。登壇者は同バトルで優勝した時岡翔太郎さん(金沢美術工芸大学)をはじめ現役デザイナーの根津孝太氏(ツナグデザイン)、やまざきたかゆき氏(pdc_designworks)、『カースタイリング』のの松永大演 編集長。

これに某メーカーの現役インハウスデザイナーが匿名で加わり、司会を務めたカーデザインアカデミーの仲宗根悠 氏を合わせた6名でトークを展開。内容はデザイナーが仕事をする上での考え方や、「これからクルマはどうなっていくのか?」といったことなど。

まず根津氏とやまざき氏の手がけた作品を、それぞれのデザインプロセスやコンセプトとともに紹介。超小型EVから電動RCカー、農業機械、エアロパーツを装着したコンプリートカーなどさまざまな「乗り物のデザイン」があることが披露された。

また、年式が古く現在のトレンドから完全に外れて魅力がなくなったと思われている中古車を、デザインの力で魅力的な商品として蘇らせるというビジネスを紹介。リノベーションを施したコンプリートカーとして売り出せば、従来なかった新鮮な感覚を打ち出せ、幅広い層に訴求するものにできるというわけだ。

「新しい価値を生み出す」ということについては、付加価値をどんどん盛り込むのではなく「なにを捨てるか考える」という意見で一致。現在の乗用車の多くが、それぞれ不足していると思われる部分を補うことで魅力を高めようとした結果、どれも似たり寄ったりになってしまっていることへの警鐘かもしれない。本当に必要な要素以外をあえて切り捨てることで個性が際立ち、ブランドの魅力が高まるということなのだろう。

さらにトークの内容は自動車産業そのものにも及ぶ。日本はベンチャーが育ちにくい環境でダイナミズムに欠けるという指摘も出され、ここでは聴衆として参加していた日本エレクトライクの松波登 社長も発言。日本の大手企業はとかくリスク回避のために保守的な姿勢を崩さず、ベンチャー企業は部品調達にも苦心しているという。

さらに、EVの普及が進むと大手自動車メーカーの立ち位置はどうなるか、といったテーマも出されてトークは白熱。予定の時間を大きく越えて2時間近くに及び、最後は登壇者のサイン会で終了。なお蔦屋書店クルマ・バイクフロアでは、時岡さんがカーデザインバトルで描いた2枚のスケッチを9月30日まで展示している。

《古庄 速人》

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