【koda57 ENJI 日本公開】KEN OKUYAMAデザイン10年の思いを込めて

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koda57 ENJI
koda57 ENJI 全 8 枚 拡大写真

KEN OKUYAMAがジャパンプレミアした『Koda57 ENJI』は、KEN OKUYAMAデザインが創業10年を記念して制作された“フュー(Few)モデル”である。

[写真8枚]

自動車の歴史を振り返ると、梯子型のフレームに、ユーザーの要望に合わせてコーチビルダーやカロッツェリアが、様々なボディを作っていた時代があった。そこからモノコックの時代になるに従い、自動車メーカーがボディを作るようになり、コーチビルダーの業界が変わっていった。

イタリアにはピニンファリーナ、ベルトーネ、イタルデザインという3つのメジャーカロッツェリアがあった。しかし、「素晴らしいデザインを生み出していたにも関わらず、現在、かつての華やかだった時代とは程遠いことになった」と述べるのは、KEN OKUYAMA代表の奥山清行氏だ。ピニンファリーナはインド資本になり、イタルデザインはフォルクスワーゲンに買収され、ジウジアーロは引退。ベルトーネは存在していない。

その一方、「アルミの切削技術やドライカーボンの作り方は全て日本の技術が使われている」と奥山氏。そこで、「いわゆるワンオフ(注文生産でたった1台だけ)、フューオフ(2~5台くらいのクルマ)など、数を絞り注文生産としてごく限られた方のために1台1台スーツのように仮縫いをして、自動車をスケッチから作っていくのは日本が最も優れているのではと考えた」と述べる。更に「試作技術も日本が世界一だ」とし、KEN OKUYAMA CARSが日本で少量生産する背景を説明する。

では、これまでなぜこういったワンオフやフューオフのデザインがなかったのか。奥山氏は、「デザインの力がなかったからだ」という。KEN OKUYAMAデザインは創業10年になり、「10年目にしてようやく世界に打って出るようなワンオフのクルマを作ることが出来る技術力と、チーム力、ネットワークの広がりを身に着けることが出来た。それを記念して、このクルマのためだけのボディを乗せたクルマを作ったのだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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