SKBで変わるカーシェアビジネス…トヨタ モビリティサービス・プラットフォーム

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スマートキーボックスのシステム概要
スマートキーボックスのシステム概要 全 4 枚 拡大写真

トヨタ自動車のコネクティッドカンパニー プレジデント 友山茂樹氏が、1日、MEGAWEBにて同社が進めるモビリティサービス・プラットフォームに関するプレゼンテーションを行った。

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このプラットフォームの狙いは、コネクテッドカーが提供する膨大なデータや、モビリティサービスをさまざまなビジネスに展開可能とすることだ。そのビジネスにはトヨタ自身が手掛けるものもあれば、世界中のパートナー企業やスタートアップを含むサービスプロバイダと協業するものものある。

ひとつの例がカーシェアリングビジネスだ。トヨタは自社のプラットフォームをベースに、レンタカーやカーシェアリングビジネスを考えている事業者に、そのためのサービスインフラを提供しようとしている。要となるのが「SKB(スマートキーボックス)」という小さな箱だ。

SKBは通信モジュールでトヨタスマートセンターに接続されたコネクテッドカーに搭載され、ドアロック、エンジンの始動など車の鍵で可能な操作を制御できるようになっている。車の鍵に相当するものは、利用者のスマートフォンに送られてくる特殊な暗号キー(データ)だ。この暗号キーはBluetooth通信によってSKBに送られる。SKBは自身のIDに結びつけられた車の鍵の情報を持っており、送られてきた暗号キーを解読し、正しいキーであればドアロック解除やエンジンの始動を許可する。

暗号キーは、利用者とカーシェアリング業者、レンタカー業者との契約により発行してもらい、SMSなどでスマートフォンに送ってもらえばよい。このときサードパーティの事業者は、その車の鍵の情報をメーカーから送ってもらう必要があるが、その要求は、トヨタのモビリティサービス・プラットフォームに送る必要があり、サービスプラットフォームは、暗号化されたキーのみを返す。つまり、事業者(仲介者)は車の鍵情報を見ることができないので、シェアリングビジネスのハードルを下げることができる。

しくみとしては、車の鍵をワンタイムパスワードとして運用する形となり、固定のパスワードや物理的な鍵よりセキュリティが確保しやすい。レンタカー事業の場合、車の所有者とサービス提供者は同一であるので、鍵情報を直接管理することもできるが、カーシェアリングの場合、サービス提供者と車の所有者が同一でないこともある。

すでにトヨタでは、北米でリース車両によるカーシェア事業のパイロットサービスを来年1月から開始する予定だ。現地では、Getaround社と提携しSKBを搭載した車をトヨタファイナンシャルサービスから顧客に提供する。顧客はリースを受けながら、Getaround社のカーシェアビジネスで得た収入をリース料に充当することができる。

SKBによるスマートキーは、一定のセキュリティを確保しながらシェアリングビジネスを容易にする可能性がある。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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