日産 西川共同CEO、中国販売「全体需要の伸びに追い付いていない」

自動車 ビジネス 企業動向
日産自動車 決算会見
日産自動車 決算会見 全 5 枚 拡大写真

日産自動車の西川廣人共同CEO(最高経営責任者)は11月7日に横浜市にある本社で開いた決算会見で、主力市場のひとつ中国について「販売のペースは上がっているものの、全体需要の伸びに追い付いていない」とし、「なんとかキャッチアップしたい」との考えを示した。

中国市場での2016年1月から9月までの新車販売台数は前年同期比13.0%増の1859万台だったのに対し、日産は同8.2%増の92万9000台にとどまり、市場シェアも5.0%と0.2ポイント低下した。

その背景について西川共同CEOは「ひとつは小型商用車の低迷で、日産はこのセグメントで5.3%のシェアを持っているが、セグメント自体の需要が減少し、乗用車に対する相対的な比率が落ちている。ふたつめは乗用車における現地ブランドの急成長で、日産の持つ『ヴェヌーシア』ブランドは、この急速な成長に追い付いていない」と分析した。

一方、先行きに関しては「中国市場は足元、多少まだら模様ではあるが、やはり堅調だと思う。なかでも現地ブランドの乗用車の伸びが非常に大きく、この傾向はしばらく続くとみている。その中で日産は、もちろん日産ブランドの増販を計画しながら、今年の後半から来年にかけて現地ブランドの『ヴェヌーシア』を伸ばしていくことを今、一所懸命考えている」と述べた。

さらに「(16年末で終了となる)小型車減税がどうなるか非常に難しいところだが、何らかの形で経済の刺激策が継続される可能性もあるので、全体としてはその伸びに遅れないように、我々はすでに何年か前に全体の伸びの中で少しお休みをしていた期間があったので、なんとかキャッチアップしたいと思っている」とも話した。

また中国担当の関潤専務執行役員は現地から電話で決算会見に参加し「10月現在で、合弁ブランドと現地ブランドの比率が58対42に対して、我々は89対11ということで、現地ブランドが占める割合が非常に少ない。逆にいうと、そこを伸ばす余地を潤沢にもっているということで、その準備を今年1年仕込んできたので、今月発表する新型車に加えて、来年数車種を投入することで押し上げをやって確実な成長を遂げたい」との考えを示した。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  3. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  4. 「泥が似合うグレードを!」三菱『パジェロ』がPHEVで復活!? スクープ情報にSNS沸く
  5. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る